奔放すぎたネリ、合宿中は頻繁に里帰り 名伯楽ローチ氏「帰る必要ないと言ったが…」
次戦はSバンタム級転向とローチ氏明かす「彼の人生には規律が必要だ」
ボクシングのWBCシルバー・バンタム級タイトルマッチは前WBC世界王者ルイス・ネリ(メキシコ)が前日計量で上限を1ポンド(約450グラム)超過。一発クリアした元IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトルコ)が拒否し、試合は中止になった。今回の一戦に向け、ネリが入門したマニー・パッキャオのチーフトレーナーを務めるフレディ・ローチ氏は次戦でスーパーバンタム級に転向する方針を明かした上で、「彼の人生には規律が必要だ」と指摘。合宿中に頻繁に里帰りした奔放ぶりも明かしている。
今回のロドリゲス戦に新たな門下生となったネリの体重超過トラブル。マイク・タイソン、オスカー・デ・ラ・ホーヤというレジェンドを指導し、パッキャオを支える名伯楽ローチ氏は米メディア「ボクシングインサイダー」に登場した。
「明日の夜、登場する新入りのネリだ。彼はとてもいいパンチャーで、24KOを記録している。(上限よりも)1ポンド超過しているが、もう一度減量を強いることはできなかった。次のファイトでは122ポンドに昇級するだろう」
インタビューのタイミングは計量失敗から中止決定の間のタイミングで行われた模様。試合の実施を想定して語ったローチ氏は、次戦ではスーパーバンタム級に転向する方針を明らかにしている。
合宿中3週間で3度もメキシコに帰省「帰る必要ないだろうと言ったが…」
計量当日もスウェット姿でトレーニングを積んでいたというネリ。「ウェートの部分が少し問題になっている。彼の人生でもう少し規律というものが必要だ。そうすればいいのだが……」と語ったローチ氏。ネリはロドリゲス戦を控え、名伯楽の目が届かない奔放ぶりもあったという。
「彼は最初の3週間で3度もメキシコに帰ったんだ。『なぜメキシコに帰るんだ?』と聞くと、家族がいるから、と。トレーニング合宿なんだから、ここに留まるべきだと伝えた。彼の兄弟の1人が(ジムの)近所に住んでいると聞いた。兄弟には会ったのかと聞くとNOだと。(メキシコの)家に帰る必要はないだろうと言ったのだが、ね」
伝説の名トレーナーの指示に従わず、合宿中も頻繁に里帰りしていたというネリ。結局、再計量を行わず、試合は中止となってしまい、指導してきたローチ氏にとっても後味の悪さが残ってしまった。(THE ANSWER編集部)