AIを使えば動物と会話できるようになるの?
動物と会話したいです。普段の会話はもちろんのこと、体調が悪いかどうかなども動物が自ら訴えてくれたら助かります。もちろん、「動物が喋れたら楽になるのに」と思っているわけではなく、本当に必要なケアができるのに、と考えているんです(病院の方針で半年も治療を長引かせてしまったことがあったんでね……)。
まぁ、以前から動物との会話をテーマにしたテクノロジーはありましたよ。タカラトミーの「バウリンガル」とかが有名ですよね。でも今、もう少し突っ込んだレベルで動物との会話を実現させようとしている人たちがいるらしいのです。IFLSが専門家たちの見解をまとめました。
AIは動物の声から「構造」を見つけようとしている
動物たちはすでに情報をやり取りしています。犬は尻尾を振り、ミツバチは踊る。イルカやクジラは音を鳴らします。ただ、それを言語と呼べるのかはまだわかっていません。
そこで専門家は、ここにAIを入れて大量の音声データを読み取り、繰り返し現れるパターンを見つけようとしているんです。単なる鳴き声ではなく、そこに潜む「構造」を探す試みです。イルカ研究者のDenise Herzing氏は、AIが言語に似た仕組みを見つける可能性があると語っています。つまり、私たちがまだ気づいていないルールが、動物の側にあるかもしれないということなんです。
研究はすでに進んでいるが簡単ではない
非営利団体の Earth Species Project は、動物のコミュニケーション解読に挑んでいます。このプロジェクトでは、言語を「星の配置」のような構造として捉え、関係性から意味を読み取ろうとしています。 さらに、音の中から誰が発しているのかを見分ける技術も登場しました。たとえるなら、騒がしいパーティーの中で特定の声だけを拾うようなものです。
こうしたアプローチは、ほかの研究にも広がっています。たとえば、豚の鳴き声から感情を読み取る試みや、ネズミの超音波からストレス状態を判定するソフトも開発されています。音はただの音ではなく、情報のかたまりとして扱われ始めているのです。
ここまで読むと、動物の言葉が解明されるような気がしてワクワクしますが、懐疑的な声もあるんです。それが、「録音データだけでは意味はわからない。実際の行動と結びつけてこそ理解になる」という主張です。ドイツの研究者Julia Fischer氏は、AIは万能の答えではないと指摘しています。
言われてみればその通り。私たち人間の中にも、言動がチグハグな人っていますしね(動物が本音と建前を使いこなせているかはわかりませんが)。
動物と話せる未来は人間の価値観を変えるかもしれない
ところで、AIが動物の言葉を解析した未来が来たとしたら、世の中はどう変化するのでしょうか? ペットの気持ちが理解できる、というレベルでは終わりません。
たとえば、苦しんでいるのか、快適なのか。それが正確にわかるようになります。ペットとのコミュニケーションというのなら助かりますが、家畜、動物園、研究利用の現場においてはどうでしょう? 私たちが当たり前だと思ってきた関係が、見直しを迫られる可能性があります(私が動物なら「死にたくない。痛い思いしたくない」って言うと思いますしね)。
さらに一歩進めば、人間だけが知的存在ではないという認識が広がるかもしれません。動物との距離が縮まるということは、倫理のラインが変わるということです。
まだ会話が成り立つようになるには時間がかかります。でも、研究は着実に進んでいます。ソロモンの指輪やドリトル先生の世界観は、思っていたより荒唐無稽じゃなくなってきているのかもしれません。
Source: IFLS

