アメリカ人は本当に自動運転車を望んでいるの?
広がりつつある自動運転。アメリカ人の考えは?
アメリカでは、無人のロボタクシーが都市部でどんどんサービスを拡大しています。自動車メーカーが市販車にも運転支援機能を搭載していく中で、「いずれ完全自動運転車の時代が来る」と考えるアメリカ人の数が過去最多になっているとのことですが、実はそれ、「自分が乗りたいかどうか」とは別の話のようです。
自分では乗りたくない?
調査会社ギャラップ社が、自動運転車に対するアメリカ人の考えについての世論調査の結果を発表したのですが、全体の31%、つまりおよそ3人に1人のアメリカ人が、今後5年以内にアメリカでは自動運転車が当たり前になると考えていることがわかりました。ギャラップ社が前回同じ質問をした2018年は19%だったので、大きく増えたことになります。さらに、6年から10年のうちに自動運転車が広まると見込んでいる人は、全体の34%との結果でした。また、アメリカ人のおよそ10人に1人が、すでに自動運転車に乗ったことがあるとの結果も出ています。
ただ、自動運転の技術が一般的になってくるとは思っていても、自分が乗りたいと思っている人はそれほど多くないこともわかりました。今後20年のうちに自動運転車を所有またはリースする可能性があるかという設問に、「はい」と答えた人はわずか19%にとどまりました。
加速するロボタクシー業界
ロボタクシーがサービスを急速に拡大している真っ最中であるにもかかわらず、自分が乗りたいと思っている人は少ない、とはなかなかおもしろい結果となっていますね。完全自動運転システムのWaymoは、すでにサンフランシスコ、ロサンゼルス、フェニックス、マイアミ、オースティンなど11都市でロボタクシーのサービスを展開していて、さらに拡大していく計画とのこと。Uberも自社のロボタクシー車両を整えるため、RivianやLucidといったEVメーカーとの提携を発表しています。また、自動運転車専用の充電ハブに1億ドルを投じる計画も明らかにしています。
一方、テスラ、メルセデス・ベンツ、フォードといった自動車メーカーも、一部のモデルに部分的な自動運転システムを搭載していますが、基本的にまだ人間による監視が必要な状態です。
所得・学歴・人種による意識の違い
この調査では、「層ごとの違い」も浮かび上がりました。所得が高い層ほど、自動運転技術に対して前向きな傾向が見られたのです。世帯年収10万ドル以上の回答者では約25%が、自動運転車を所有またはリースする可能性が高いと答えたのに対し、年収5万ドル未満の回答者では15%にとどまりました。
学歴別でも似たような傾向が出ています。大卒の回答者では約24%が自動運転車を所有またはリースする可能性が高いと答えたのに対し、大卒ではない人では16%でした。さらに今回の調査では、有色人種のほうがこの考えに前向きで、24%が所有する可能性が高いと答えているのに対し、白人では16%でした。
また、大きな課題として浮かび上がっているのが安全性です。すべての車両が完全に自動運転化されればアメリカの道路はより安全になる、と答えた人はわずか6%にとどまっています。

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