同じシリーズとは思えない刷新。軽くなって地面をしっかり捉えるアシックスのランシュー
期待していたのと違いました、いい意味で。
アシックスの「マジックスピード4」を履いて走った経験があったため、新作の「マジック スピード 5」(税込19,800円)もその正統進化版、つまり「クッションたっぷりで走りやすい万能カーボンシューズ」だろうなと完全に油断していました。今回、ご縁があってご提供いただきましたが、正直レビューしたいと思います。
モデル名は同じ。でもまったく別物のシューズです
足を通して走り出した瞬間、「いい意味で裏切られた」というのが率直な感想です。前作のマジックスピード4と同じ感覚、そのアップデート版と思い込んで走り出してみると、「マジックスピード5」は、全く別の顔でした。
いい意味で裏切ってくれたポイントを3つに分けてご紹介します。
裏切り1:手に持った瞬間の軽さ
前作の「マジックスピード4」はクッション性や安定性が評判でした。実際に走ってみてもちょうど良さを感じます。前作の重さが約245gに対して、今作は約196g(ともに27cmの片足での重量)。実に約50g軽量化されたわけですが、手に持ってみて「軽っ」と漏れてしまうほど。
この大幅なシェイプアップによって生まれた軽快さがまったく違う次元です。ランニングって不思議なもので、こういったわずかな軽量化の成功で、足運びが軽くなり、グイグイスピードが出せる体験につながるんです。
裏切り2:接地感
前作の 最大の特徴だったと言えるボリューミーな超厚底から、今作はソールの厚みが6mm薄くなりました。上の写真でもわかるように、見た目にもスッキリとした中厚底です。
ソールは薄くなりましたが、今作より採用された「FF LEAP(エフエフリープ)」によって前作よりも柔らかさと安定性が向上。それでいて「地面をカチッと捉えて、ダイレクトなレスポンスで進む」感覚にガラリと変わりました。
またアシックスのクッションフォーム材の中でもっとも軽く反発性に優れた「FF LEAP(エフエフリープ)」の恩恵も感じます。横振れなどのグラつきが緩和され、自分の足でしっかりコントロールできます。おそらくコーナーリングや、ジョグからのテンポアップなど、スピードの切り替えが実にスムーズに扱いやすくなった印象です。
裏切り3:攻めのシューズへの変貌
いちばんの裏切りと思ったのが、レースでも勝負できるシューズへとアップデートされたことです。
前作は普段のジョグやロング走でも使える優秀なシューズだったのは間違いありません。一方で、レースではMETASPEEDシリーズを着用する私にとっては、 トレーニングシューズの域を出ない用途でしたが、今作は完全に「本気のスピード仕様」にシフトした印象。
たとえば接地からの早いレスポンスは、ペースを上げれば上げるほど「マジックスピード5」の威力を発揮すると感じました。ハーフマラソンのレースで実際に履いてみましたが、しっかりと勝負できて好感触でした。
攻められるシューズへと変貌はしましたが、決してシリアスランナ−のみにおすすめということではありません。今回のアップデートでシリアスランナーまでその領域を広げたことで、一気に幅広いレベルのランナーにとって頼もしい存在になったのではないでしょうか。 ただ明らかに感触として硬めの前作と比べて今作は柔らかさがあるため、好みは分かれそうです。
とはいえ、僕が感じた裏切りは最高のアップデートなので、是非とも体感して欲しいところ。「マジックスピード5」、侮れませんよ。

Source: アシックス
