「恥ずかしい」木村葵来の金メダルにまさかの失言 放送事故の米解説は平野歩夢への“低評価”に怒った重鎮だった 思い出される北京の熱狂【冬季五輪】

アジア勢が表彰台を独占したビッグエア決勝(C)Getty Images
まさかの失言が波紋を呼んだ。
現地時間2月7日に行われたミラノ・コルティナ五輪のスノーボード男子ビッグエア決勝は、日本の木村葵来(ムラサキスポーツ)が同種目初となる金メダルを獲得。さらに木俣椋真(ヤマゼン)も銀メダルを獲得し日本勢ワンツーの快挙を達成した。
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3位に入った前回王者スー・イーミン(中国)を含めれば、表彰台をアジア勢が独占した同種目にあって、問題となったのは、“スノボー大国”アメリカで解説を務めたレジェンドボーダーのトッド・リチャーズ氏の解説だった。
米スポーツ専門局『NBC』のコメンタリーを務めたリチャーズ氏は、中継終了直前にマイクのスイッチを切り忘れたのか、「あれは本当に退屈だった」「予選の方がずっと面白かった」と吐露。まさかの“失言”が全国放送に乗っかってしまったのだ。
その後、自身のインスタグラムで、リチャーズ氏は「マイクが音を拾ってしまった件について一言。あの発言は、記者の前だろうがどこだろうが言える内容だ。予選と決勝の様子を見て感じた僕なりの意見であって、特定のライダーについて言ったわけじゃない」と弁明。「はっきりさせておくよ。彼らはみんな、最高に素晴らしい存在だ」と訴えたが、XをはじめとするSNSで批判の声が噴出。国内外で波紋を呼ぶ事態となった。
批判の中には、表彰台にアメリカ人選手がいなかったこと、そしてアジア人選手が独占したことが、今回の「退屈発言」を生んだと指摘する声もあった。
しかし、「彼らはみんな、最高に素晴らしい存在」と強調したリチャーズ氏の言葉に嘘はないように思える。というのも、53歳のレジェンドは、2022年の北京五輪時には、“疑惑のジャッジ”に揺れた日本の平野歩夢を真っ先に称えた一人だったからだ。
王者となったハーフパイプ決勝の2本目に平野は、五輪初の大技「トリプルコーク1440」(斜め軸に縦3回転・横4回転)を組み込んだ“史上最高難度”と言われるルーティーンを披露。会場が大きく沸き立つ中で得点は91.75点と低評価。この結果に激怒したのが、リチャーズ氏だった。当時も『NBC』のコメンタリーを務めていた彼は「これはありえねぇよ。ありえねぇだろ!」と強く訴えかけていた。
「なんであれが91.75なんだよ。俺の知る限り、ジャッジは選手の信用を奪った。これは茶番だよ。正直言って腹が立つね」
こうした発言を振り返っても、「ハーフパイプの先駆者」と称されるリチャーズ氏に差別的な意図はもちろん、選手たちを軽んじるような意図もなかったように思える。ただ、あまりにも率直に意見を漏らしてしまったと言えよう。
とはいえ、海外メディアでも「恥ずかしい失態を犯した」(英紙『Mirror』)と批判されてしまった言葉選びは猛省すべきだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

