【男子バレー】「ロス五輪では一番手」を公言する21歳が躍動!持ち味のサーブでセルビア撃破に大貢献

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甲斐はサーブにブロックにと躍動した(C)Volleyball World

 バレーボールの男子日本代表は現地6月13日、中国で行われている「FIVBネーションズリーグ」予選ラウンド第1週のセルビア戦に臨み、3-0(25-20、25-23、26-24)で勝利した。

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 今大会初黒星を喫した前日のポーランド戦から一夜明けて、この日のセルビア戦では「昨日、悔しい負け方をしてしまったので、今日はなんとしても勝ちたい気持ちがあった」というオポジットの宮浦健人(ウルフドッグス名古屋)がチーム最多19得点をマーク。その一方で、アウトサイドヒッターの甲斐優斗(専修大学)が今大会で初スタメンを飾った。

 開幕から2試合では主にリリーフサーバーで起用され、ポーランド戦を終えたあとには「持ち味であるサーブはよかった」と手応えを口にしていた甲斐。その言葉どおりセルビア戦でも第1セット早々に、この試合1本目のサーブでいきなりエースを奪うと、続けざまにもサーブで得点。いずれも相手のアウトサイドヒッター、ヴェリコ・マシュロビッチを的確に狙ったもので、序盤の主導権をにぎるに十分な連続サーブエースだった。

 また第2セットには、15-11から相手エースのマルコ・イボビッチを一枚ブロックで仕留めてみせる。直後にセルビアがイボビッチをベンチに下げるなど、これまた相手に引導を渡すワンプレーとなった。

 それにしても頼もしいかぎりだ。まだまだ現役大学生の21歳。会見の場やインタビューなどマイクを手にとれば、その受け答えには初々しさが垣間見えるものの、自分の意思をしっかりと言葉に乗せる。それに伴い、プレーもたくましく映る。

 日本代表に初選出されたのが2022年のことで、前回のオリンピックサイクルで指揮を執ったフィリップ・ブラン監督のもと、メキメキと成長を遂げてきた。起用法はリリーフサーバーが多かったものの、自身にとって初出場となった昨年のパリ五輪では前衛でプレーする機会を与えられるとアタックで得点も。これには当の本人も驚いていた。

 それがどうだ。今ではサーブレシーブで起点となり、前衛だけでなくバックアタックからも豪快に鋭い打球を放つなど純然たるアウトサイドヒッターとして存在感を放っている。パリ五輪以降も上昇カーブを描き続ける成長曲線。そのゴールは「2028年のロサンゼルス五輪では一番手のアウトサイドヒッターになること」と明言してやまない。

 代表活動のスタートに際して「楽しみです。去年よりかはもっともっと安定したプレーができるのではないかと思います」と、どこか自信をみなぎらせて口にした甲斐。始まったばかりとはいえ今回のネーションズリーグでも、その片鱗をうかがわせている。もっともアタックに関してはセルビア戦後に「(セッターと)まだまだコミュニケーションをとらなければ」と語ったとおり成熟過程にある。

「(コンビが)まだ合っていない部分があったので調整して、ブロックの上から打てるように準備していきたいと思います」(甲斐)

 この先も続く戦いでは、海外勢の高いブロックと何度も対峙することになる。それを打ち砕いて重ねる一つ一つの得点が、日本代表のエースアタッカーへ到達するためのステップだ。

[文:坂口功将]