大谷翔平、自ら上げたMVP受賞への“ハードル”を米記者指摘「簡単に言っちゃダメ」
大谷翔平とジャッジのMVP争いに米記者言及
米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手の2年連続MVP受賞はあるのか。ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は、55本塁打でア・リーグ記録61本を塗り替える勢い。しかし、米記者はジャッジの存在以外に大谷MVPの見込みが薄くなっている理由を指摘した。
大谷は今季11勝8敗、181奪三振、防御率2.58の一方、打者としても打率.267、33本塁打、86打点をマーク。しかし、ジャッジも破竹の勢いで打ち続け、1961年にロジャー・マリスがマークしたア・リーグ記録61本の更新が期待されている。
根強い大谷派のファンも多くいる一方で、ヤンキースが首位、エンゼルスが下位に低迷することなどを理由に、ここまで米メディアや識者の間ではジャッジ優勢の声が多い。そんな中、米スポーツ専門局「CBSスポーツ」のダニー・ヴィエッティ記者はこんなツイートをした。
「私が聞いたことがある最も良くない議論は『ショウヘイ・オオタニは毎年防御率3.00と30本塁打を記録する。そして、毎年ア・リーグMVPだ。誰もチャンスがない』というものだ。これは両方の偉業が簡単に聞こえてしまう。防御率3.00の先発投手はエリートで、トップ5に入る実力。30本塁打の打者はトップ10に入る」
防御率3.00、30本塁打はどちらも一流プレーヤーのレベルだが、投打合わせた紹介に慣れてしまうことを懸念しているようだ。さらに別のツイートでは、“偉業慣れ”についてこうつづっている。
「もしオオタニが防御率4.00、本塁打20本だったら、それでも信じられないほど素晴らしい価値があるのに、彼はMVPになれないだろう。それは間違っている。言うまでもなく、盗塁やOPS、奪三振の数は考慮に入っていないだろう」
大谷は自らハードルを上げた?
持論を展開したヴィエッティ記者。2021年に9勝、46本塁打など歴史的活躍を見せ、MVPを獲得した大谷は、自ら“ハードルを上げた”と指摘しているようだ。
「オオタニの2021年の成績は基準にはならない。46本塁打、防御率3.18は間違いなくMLB史上最高のシーズンだ。もし、あなたがジャッジをMVPに推しても、その意見を尊重する。しかし、簡単に『防御率3.00&本塁打30本』とは言ってはいけない。オオタニにとってもそれは正気の沙汰ではない」
いかに難しいことを成し遂げているのかを強調。残り少ないシーズンでMVP論争の行方に変化が生まれるのだろうか。
(THE ANSWER編集部)