歴史的なエントリーポイントを迎えた世界小型株式=アバディーン・スタンダード・インベストメンツに聞く
コロナ禍にあって投資先企業や投資候補先の企業に対し、それぞれがどのような企業アクションを起こしているのかをきめ細かく調査して、その対応力によってポートフォリオのリバランスを行ったことで、年前半に世界的に株価が大きく反落する中で対ベンチマークでの下落率を抑え、年後半のパフォーマンスを押し上げた要因になったと考えている。
もともと小型株式運用チームは、経営陣との面談をベースにした企業訪問を繰り返し、足で稼ぐ調査活動を基本としている。この調査活動で築いてきた企業とのリレーションシップによって訪問活動が制限されたコロナ禍にあっても、オンライン会議システムなどによって、直接企業の経営層との情報交換が継続できている。
当社の世界小型株式戦略のパフォーマンスは、2020年12月末を起点として過去3年で年率16.0%とベンチマークの7.95%を上回り、過去5年でもベンチマークの年率11.8%に対して年率18.0%だった。2012年2月からの設定来では年率15.9%と同期間のベンチマーク10.9%を大きく上回っている。設定来ではチャイナショックや昨年のコロナショックなどの危機があったが、この下落局面で市場平均よりも下げ率が60%程度にとどまるという下げに強い性格がある。
――小型株式運用チームの特徴は?
チームは1997年にホームマーケットである英国の小型株式の調査・運用をスタートし、2007年には欧州全域に調査範囲を広げ、2012年からは世界全体の小型株式を対象とした運用を始めている。実績とともに投資対象を広げてきた形だ。投資対象を世界に広げるにあたっては、世界24拠点の1000人を超える運用スタッフとの連携を行い、各地域でのリサーチを活用している。
企業の「質」を重視した銘柄選定を行うことで、短期の市場動向には左右されず、中長期投資をめざしている。運用ポートフォリオが下げに強いのも質を重視した銘柄選択の効果だと思う。中長期的な成長機会のある市場に立脚し、健全なバランスシートと経営体制を持ち、かつ、ESGに優れた会社であるかどうかなど、個別面談等で見極め長期保有が可能な確信度の高い銘柄に厳選投資している。
独自のスコアリングツールによって対象銘柄を絞り込み、赤字企業、債務比率の高い企業や景気変動によって業績・株価が変動しやすい企業などを除外している。長期で業績の成長が見込まれると判断される投資対象銘柄に対し、企業調査や面談インタビューなどによって、最終的に投資する40〜80銘柄に絞り込んでいる。
