運用担当者の9人は、性別や年代を問わない老若男女の様々な投資経験を有する多様な人材のチームだ。それぞれに地域別にリサーチを担当し、それぞれのエリアの現地運用拠点とも連絡を密にしている。小型株式担当者が英国の1つの拠点に揃っていて、全世界を対象としたポートフォリオを運用していることが特徴といえる。他で聞くのは、アメリカ、欧州、アジアなどのエリアごとに中小型株式担当者がいて、それぞれのエリアから選りすぐりの銘柄を持ち寄ってポートフォリオをつくるというものだ。当社ではチームで常にディスカッションができるので、投資アイデアや企業評価、ポートフォリオの構築・リスク特性などについてチーム横断で複眼的な検討ができるというメリットがある。

 ――小型株式投資の魅力は?

 大型株式の運用は、2020年のように米国のハイテク企業など一部の銘柄群に偏る傾向があるが、小型株式は、それこそ世界中にセクター分散を効かせた上で様々な投資機会を求めることができる。また、特定のセグメントで世界有数の技術やシェアを有していたり、大企業に負けない競争力を持つ企業を発掘することもできる。そして、世界経済の好不況の波に関係なく持続的な成長を遂げる企業があることも魅力だ。

 また、現在の株価水準は大型株と比較した相対PERと相対パフォーマンスの推移をみると、大型株と比較して小型株は歴史的な割安の水準にある。小型株式に投資するタイミングとしては、非常に魅力的な水準といえる。

 ――2021年の小型株式の展望は?

 新型コロナウイルスのワクチン接種が世界で始まったものの、景気回復までの道のりは一筋縄ではいかないと考えている。20年に見られたような大きなリバウンドと同じようなパフォーマンスを出すことは難しいと考えている。特に、バイデン米大統領の政策に注目している。中国の影響力拡大とそれを抑制するために講じられる対策、巨大ハイテク企業に対する規制強化の可能性などには注意を払う必要がある。そして、新興国の経済がどのように回復していくのかについても、注意深く見ていく必要がある。

 その中で、トピックスとして、日本のデジタル化、工場や倉庫の自動化、環境に優しいエネルギーやテクノロジーへのシフト、屋外とつながりたいという消費者のアウトドア需要などに注目している。全体のパフォーマンスは慎重にならざるを得ないが、個別には魅力的な銘柄がある。銘柄間のパフォーマンス格差が目立ってくると考えられるので、運用者には銘柄選択の能力が問われる1年になるだろう。

[編集後記]
 アバディーン・スタンダード・インベストメンツの世界小型株式戦略は、日本の公募投資信託では三井住友DSアセットマネジメントが設定している「世界小型株厳選ファンド」で採用されている。資産形成の手段として魅力的な投資タイミングにある世界小型株式に注目したい。(情報提供:モーニングスター ファンドニュース)