憔悴した様子の中林。

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愛する妻を突然失った悲しみのために、幾晩も眠れぬ夜を過ごしたのだろうか。俳優・中林大樹(35)の頬の肉は落ち、目の周りは黒いクマで覆われていた。それでも、落ちくぼんだ目にはしっかりと光が宿っているように見えた。

そう、彼には“守らなければならない息子たち”がいる。父として、悲しみに暮れているばかりではいられなかったのだ――。

本誌が東京都内で中林を目撃したのは10月中旬のこと。9月27日に女優・竹内結子さん(享年40)が自宅で急逝してから1カ月をむかえようとしていたころだ。

竹内さんの葬儀は家族だけで営まれたという。その翌日、中林の父であり、奈良県で医薬品原料卸売会社の会長を務めているAさんは、本誌にこう語っていた。

「突然のことですからね……。家族みんなが憔悴しているのですが、特に大樹が憔悴しきっている状態です。しかし、そんななかでも大樹は、こう言っているんです。

『2人の子供たちを結子の分も育てていきたい。でも彼らを守るためには一生懸命頑張らないといけない。僕が子供たちを育て上げることが、結子がいちばん喜ぶことなんだ』と――」

竹内さんには2人の息子がいる。前夫・中村獅童との間に生まれた14歳の長男と、今年1月に中林との間に生まれたばかりの次男だ。中林にとって長男は実子ではないが、父子の間にはすでに絆が結ばれており、中林は“2人の息子を守っていく”ことの決意を固めていたのだ。

家族葬を営んだ当時の中林はAさんによれば“どんな言葉をかけても心に届いていない状態”で、そんな息子のことをAさんは心配していた。だが、それから3週間がたち、中林も少しずつ変わってきたようだ。Aさんは本誌にこう語った。

「いま(息子も含め)みんなが一生懸命立ち直ろうとしています。静かに見守ってくださると助かります」

その柔和な表情からは、立ち直ろうとしている息子に強い信頼を寄せている様子がうかがえた。

本誌が中林を目撃した日、彼は都内のビルに立ち寄り、すぐにパンフレットを手に姿を現した。パンフレットを持つ左手の薬指には、指輪がキラリと光っていたのだ。そのビルには、あるレッスンスクールが入っており、中学生にも人気だという。

「竹内さんと中林さんは、長男くんがやりたいと思っている習い事などは、全部挑戦させてあげよう、という方針を決めていました。だからサーフィンに長男くんが興味を持ったときにも、すぐに中林さんが海に連れていって熱心にコーチをしてあげたのです」(中林の知人)

多忙ななかで中林は、長男のために、スクールのパンフレットをもらいにきたのだろうか。今もはめ続ける薬指の指輪と同じように、竹内さんから託された子供たちを守るという覚悟を秘めた中林の目の輝きが失われることはないだろう。

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「女性自身」2020年11月10日号 掲載