世界に広がるコロナ第2波懸念! 外為オンライン佐藤正和氏
――米大統領選まであと4カ月に迫ってきました。今後の為替市場への影響は?
これが、第3のポイントになります。11月の大統領選挙までいよいよ迫ってきましたが、民主党候補のバイデン氏が有利と報じられているもののぎりぎりになるまで目は離せません。トランプ大統領が負ければ、株式市場は下落し、ドルは売られることになると思いますから、7月にはその兆しが出てくるかもしれません。
仮に、そういった動きに出るとすれば、7月ぐらいがぎりぎりのラインですからそういう意味でも、7月は何か大きく動くかもしれません。悪化している米中関係も心配ですが、ここに来てロシアとの関係も微妙になってきました。北朝鮮もなども含めて、大統領選挙用のパフォーマンスには要注意です。
――ユーロや豪ドルの動きは?
ECB(欧州中央銀行)は、新型コロナウィルスの計画復興のために7500億ユーロの緊急支援を表明しましたが、実はまだ議会で承認されていません。一部の国が大幅な量的緩和に対して異議を唱えているためで、やや不安定な部分がユーロ相場にはあるようです。
一方で、経済を再開したドイツなど、特定の地域で感染者数が増加し第2波の到来が心配されています。スペインでは、海外からの観光客を一部受け入れる方針を打ち出しており、やはりパンデミックの第2波が懸念されています。
冬を迎えるオーストラリアでもやや厳しい状況と言えますが、新型コロナウィルスとは関係のないところで、中国との関係悪化が懸念されています。中国でオーストラリア国籍の薬物密輸罪に問われた被告に死刑判決が出たり、オーストラリアの食肉処理場からの輸入を停止するなど、豪中関係の悪化が続いており、豪ドルに対しては不安定な動きが予測されます。
――世界中で地政学リスクが高まりつつありますが、7月の各通貨の予想レンジは?
韓国のG7傘下に日本が異議を唱えるなど、日韓関係の悪化も深刻化しつつあります。加えて尖閣諸島めぐって台湾や中国とも揉めています。加えて中国とインドの地政学リスクも高まるなど、コロナ不況の影響が原因かもしれませんが、世界は地政学リスクが揃って高まりつつあります。そんな意味でも、現在は「有事」といえるかもしれません。7月の予想レンジは次のように考えています。
●ドル円・・1ドル=105円50銭−109円50銭
●ユーロ円・・1ユーロ=117円−123円
●ユーロドル・・1ユーロ=1.09ドル−1.14ドル
●ポンド円・・1ポンド=127円−135円
●豪ドル円・・1豪ドル=71円−75円
――7月相場で注意する点を教えてください。
やはり、新型コロナの感染拡大第2波の影響に注視するべきだと思います。さらに、香港問題もどの程度の影響を与えるかですが、いずれにしても「何があっても不思議ではない」という思いをもって、投資すべきだと思います。パンデミックが収束するまでは、ポジションを抑えつつ、小まめに売買すべきでしょう。(文責:モーニングスター編集部)。
