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もくじ

ー オリジナルがベスト
ー エンジンやトランスミッションは
ー いくつかの要注意点
ー ジープ・ラングラーの中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見

オリジナルがベスト

すべてが新しくなったラングラーが来年我が国にもやってくる。外観は前モデルとほとんど変わらないが、もっと重要なことは、その前のモデルとも変わっていないことだ。だから、1996〜2006年製造の最も古いバージョンである敬愛すべきラングラーTJを検討するには良いタイミングだといえよう。

実際、AUTOCARではサハラ4.0を長期テスト車として保有していたが、レスポンスの悪いパワーデリバリーにも拘わらず、はずむような運転感覚の何と楽しかったことか。今日では5000ポンド(72万5000円)くらいから買うことができる。いつものことながら、22年も前のクルマの話をするときは、コンディションがすべてである。価格と年式の間にはほとんど相関がないことに気づくだろう。

そうはいっても「ディフェンダー・インフレ」にはご注意のほど。売り手の口車に乗せられてはいけない。極東のごみの中から品質のいいラングラーを見つけることができない限り、山のようにあるモディファイが施されたクルマではなく、なるべくオリジナルの状態のラングラーを選んでほしい。

ラングラーは176psの4.0ℓモデルが主流だ。内装はほとんどが「高級志向の」サハラである。加えてより安価な「スポーツ」バージョンも多数ある。このガソリン直6の4リッターエンジンは、きちんとメンテナンスされているかぎり問題は少ない。

エンジンやトランスミッションは

このエンジンは特にオフロードでラングラーの性格によく合っている。124psの2.5ℓ4気筒ガソリンエンジンだとガンガン回す必要があるので、トラブルが起きやすくなるのだ。ボトムエンドのノイズとウォーターポンプの水漏れに注意してほしい(ウォーターポンプは両エンジンに共通する問題)。

2.5ℓエンジンの良いところは燃費に優れるところだ。もしオフロードを走るつもりがないなら、こちらを選んでもいいだろう。走行距離が大きいことが心配? 米国のラングラーは平気で40万km走る。

このクルマはセレクタブルな四輪駆動でギアレシオもハイ・ローの切り替えが可能だ。トランスミッションは四輪駆動をいつも選択していないとオーバーヒートしてしまう恐れがあるので、ギアの切り替えがスムースかどうか確認すること。デフからの異音、ユニバーサルジョイントの摩耗によるシャンティングにも注意すること。

標準のギアボックスは5速マニュアル(4ℓのギアボックスは2000年にレシオが速められた)だが、たまに4速オートマティックも見かける。このATは適切なトランスミッションオイルを必要とするので、変速がぎこちなかったりスリップが多すぎたりする感じがないか、チェックすること。

いくつかの要注意点

ラングラーは保守的なフレーム構造ボディのマッドプラガーなので、あなたがまず見るべきは車検の残りが長いことだ。ラダーシャシーが頑健であることを意味するからだ。ボディとダナ44リアアクスル表面の腐食にはある程度目をつむるとして。

亜鉛メッキされたボディはコイルスプリングの上に乗っている。少しへたっているかもしれないが、まったく問題ない。いずれにしろ、オフロード走行を企てるならリフティングキットを取りつけたくなるだろうから。普通とは違うステアリングはシャープではないが、もしあまりにも曖昧なら、ボールジョイントの摩耗を疑うことだ。

スポーツはソフトトップでサハラは取り外し可能なハードトップだった。ともにぴたりと閉まるかどうか確認すること。シートや床の水漏れ痕にも要注意だ。

全部大丈夫? それじゃ決まりだ。最新のJLではないかもしれないが、もっとも売れたTJは価格も安いのであなたの顔をほころばせるに違いない。

ジープ・ラングラーの中古車 購入時の注意点

エンジン

4ℓエンジンにはウォーターポンプの水漏れ問題があるのでチェックすること。エンジン後のメインシールと、バルブカバー上のクランクケース通気口からのオイル漏れの有無も要確認。2000年以前の4ℓエンジンでは、エグゾーストマニフォールドにクラックが入る恐れがある。

2.5ℓエンジンはオイル容量がかなり少ないので、突然の急ブレーキでオイル溜まりにエアを吸い込んでしまい、ビッグエンドとコンロッドの故障につながることがある。両方のエンジンともにディストリビューターのベアリングが摩耗することがある。ラジエターのつなぎ目からの水漏れ、プラスティックタンクのキャップの状態を調べること。

トランスミッション

リアデフのクラッチプレートにテンションをかけるベルヴィルのスプリングワッシャーによってデフから異音が出ることがある。クルマをフルロックの状態にしてジャダーが出るかどうかチェックすること。デフフルードには、オリジナルのフルードにプレートの乾燥と摩擦を防ぐ特別な添加剤を入れる必要がある。初期型の5速ギアボックスにはシンクロに問題のあるものがある。

ボディ

ボルトオンで取りつけられているフロントフェンダーを除いて、亜鉛メッキされたボディは一般的にさびない。シャシーーは表面が少し腐食するだけだが、フレームのリア部分とリアアクスルは腐食することがある。並行輸入されたクルマの中には、英国正規販売のクルマに比べて錆対策が不十分なものがあり、シャシーーが腐食する場合がある。

サスペンション

コイルスプリングはへたることがある。また、すり減ったブッシュ類を交換するよりも、新しいラジアスアームを取りつける方が安く済む。パンハードのロッド先端のボールジョイントの動作を確認すること。

専門家の意見を聞いてみる

クリス・バスホール(サリー・オフロード・スペシャリスト)

「両方とも標準仕様だとすると、オフロードではランド・ローバー90の方がラングラーTJより上です。ジープのロードクリアランスは十分ではないので、簡単に燃料タンクを打ってしまいます」

「しかし、ARBのオールド・マン・エミュのような良いリフティングキットを取りつけ、31インチタイヤを履かせて数インチリフトさせれば、ほとんど同じです。より小型で小回りも利くので、よく整備されたTJなら、後期型のラングラーJKにも負けませんよ」

「もしモディファイされたモデルを見るなら、品質がしっかりしているか、正しく装着されているかどうかを確認してください」

知っておくべきこと

ラングラー死のぐらつき。この良く知られた症状は、サスペンションがまったく不調になり、TJのフロントアクスルが悲鳴を上げている状態だ。アライメントの不良、タイヤのアンバランス、ボールジョイントの摩耗、アンチロールバーの締め付け不良。いずれも運転中にアクスルを激しくぐらつかせる原因となる。車高をあげているならさらに悪い。

いくら払うべき?

5000〜6995ポンド(72万5000円〜101万5000円)

2000年登録までのサハラ4.0ハード/ソフトトップで走行16万kmくらいのもの。サービス履歴が完備しているものもある。ほとんどがMT。見た目の変なクルマもある。

7000ポンド〜7995ポンド(101万6000円〜116万円)

2000年以前の低走行のサハラ4.0MT車、および2000年代初期の4.0スポーツ。

8000ポンド〜8995ポンド(116万1000円〜130万5000円)

ここまでくると2001年登録のサハラ4.0、スポーツ4.0など豊富にある。ときどき2.5も見かける。走行距離はすべて11万km程度。

9000ポンド〜1万495ポンド(130万6000円〜152万3000円)

1990年代後期、2000年代中期の程度の良い4.0マニュアルで走行8万〜11万km程度の個体。

1万500ポンド(152万3000円)以上

2000年代初期〜中期の低走行のサハラ4.0。

掘り出し物を発見

ジープ・ラングラー・サハラ4.0 1998年、17万3000km、6495ポンド(94万2000円)

このラングラーにはサービス履歴が完備している。インテリアに汚れはなく「この年式としては最高」だと説明されている。そうはいっても20歳のクルマなので、程度はそれなりである。まったくオリジナルのままなので、隠れた修理の心配はないが、牽引フックが付いているのでクラッチは要チェックだ。