「ストレートのコーナー率」でベストの数字を記録したオリックス・西勇輝【写真:編集部】

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「コーナー率」ベスト5は納得の5人?

 今季、パ・リーグの投手3冠には大谷(日本ハム)が輝いた。160キロを超える速球が武器の右腕は最多勝(15勝)、最優秀防御率(2.24)、最高勝率(.750)をマーク。その実力は球場の球速表示、10.98を誇った奪三振率などの数字、そしてテレビ画面を通じてのスピード感などで多くのファンが認識していることだろう。

 パ最多奪三振(215個)の則本(楽天)は11月の「世界野球プレミア12」で自己最速の157キロを計測。セ最多奪三振(221個)の藤浪(阪神)や、パ最多セーブ(41個)を記録したサファテ(ソフトバンク)など、速球で打者たちをねじ伏せてきた投手たちは鮮明に印象に残っているはずだ。

 そんな剛腕たちがいる一方、驚くような速球がなくても、精密なコントロールを武器とする投手たちも多く存在する。ここではそんな針の穴を通す制球力を武器とする投手たちをピックアップしたい。

 指標とするのは「ストレートのコーナー率」。外角、内角いっぱいに制球されるストレートは、全ての投手に共通する基本のボールだ。今季1000球以上を投げた投手で、直球の全投球数のうちコーナーに投じられた率のベストとワーストを紹介したい。

 まずは「制球力のスペシャリスト」5投手。堂々の1位はオリックス・西で1091球中、9.3%がコーナーいっぱいへの投球だった。侍ジャパンにも選ばれた25歳は今季、リーグ2位の防御率2.38を記録。スライダー、シュートを外角、内角に投げ分ける投球術で、凡打の山を築いた。

ジョンソン、ディクソンの助っ人投手もランクイン

 2位はDeNAの久保康で9.0%。3位は3年目で10勝(4敗)の好成績をマークした中日・若松。そして4位は来日1年目で最優秀防御率(1.85)、リーグ2位の14勝を挙げた広島・ジョンソン、5位はオリックス・ディクソンが名を連ねた。

 コーナー率ランキングベスト5は以下の通り。

【ストレートのコーナー率ベスト5】

○西勇輝(オリックス)

投球数:1091
コーナー率:9.3%
ストライク率:63.6%
空振り率:6.5%

久保康友(DeNA)

投球数:1089
コーナー率:9.0%
ストライク率:64.4%
空振り率:3.9%

○若松駿太(中日)

投球数:1103
コーナー率:8.3%
ストライク率:59.9%
空振り率:3.4%

○ジョンソン(広島)

投球数:1470
コーナー率:8%
ストライク率:63.3%
空振り率:4.4%

○ディクソン(オリックス)

投球数:1089
コーナー率:8%
ストライク率:60.2%
空振り率:4.4%

コーナー率ワースト1位は意外な投手? 藤浪、ポレダらの荒れ球投手もランクイン

 ベスト5には制球力が良いイメージの投手が並んだが、ワーストには意外な投手の名前が登場した。

 1位は巨人・マイコラスで2.4%。今季13勝(3敗)、防御率1.92という抜群の安定感を誇った右腕だが、速球のコーナー率は意外にも最低の数字だった。威力のある直球を高めに投げ込んで打者を圧倒することも多かっただけに、むしろ投球の凄みを感じさせるデータと言えるかもしれない。

 2位も直球に威力のあるヤクルト・小川だったが、3位からは西武・十亀、巨人・ポレダ、阪神・藤浪と、荒れ球の印象が強い投手が並んだ。

 コーナー率ランキングワースト5は以下の通り。

【ストレートのコーナー率ワースト5】

○マイコラス(巨人)

投球数:1147
コーナー率:2.4%
ストライク率:72.9%
空振り率:7.2%

○小川泰弘(ヤクルト)

投球数:1305
コーナー率:3.4%
ストライク率:66.7%
空振り率:6.3%

○十亀剣(西武)

投球数:1149
コーナー率:3.5%
ストライク率:61.8%
空振り率:4.1%

○ポレダ(巨人)

投球数:1550
コーナー率:3.8%
ストライク率:67.4%
空振り率:7%

○藤浪晋太郎(阪神)

投球数:1937
コーナー率:4%
ストライク率:62.5%
空振り率:9.6%

※データはスタッツ・ジャパン提供。