もしエヌビディア急落でも「AIバブルは崩壊しない」…米中が”国家ぐるみで死守する”たった一つの理由
エヌビディア、アップル、メタプラットフォームズ……。AI関連銘柄が高騰する中、「このバブルはいずれ崩壊するのではないか」という懸念が、投資家の間で高まっている。しかし、経済アナリストで、新刊『株はもう下がらない』が話題の朝倉慶氏によれば、「市場全体が崩壊することはない」という。その理由を、同氏に解説してもらった。
個別株の急落はあり得るものの……
AIバブルの崩壊はあるのか、考えてみましょう。
エヌビディアの収益が悪くなったとか、アップルの収益が悪くなったとか、メタプラットフォームズの収益が悪くなったとか、個別株においては、その銘柄の業績悪化で株価が大きく下げることは当然、将来あり得ると思います。
しかしながら、そうなった場合に代表的な銘柄が下がる、つまりインデックスが下がった場合は、中央銀行による膨大な資金供給、いわゆる量的緩和によって株価全体を引き上げる強い政策が発動されると見たほうがいいのです。
そういうことですから代表的な株価指数は、何らかのショックあるいはAI銘柄の極端な業績悪化という理由で個別株が急落することはあり得ると思います。しかし市場全体はまたたく間に戻る流れが演出される。これが自動的に行われるわけです。
言い換えると、今の各国家市場、それから中央銀行、政府の方針も、市場の崩壊は許さないのです。市場が下がれば、必ず再び上昇するまで金融緩和を行うことになります。
「AI時代」が到来することは間違いない
そもそもAIというのは成長ストーリーです。市場には膨大な資金が滞留しており、その資金は金融市場に向かっていきます。
そして金融市場は何か物語を求めています。成長し続ける何かが欲しいのです。そこにAIでも量子コンピューターでも成長ストーリーがあれば、一気に資金が殺到するわけです。
「AIはバブルか?」と言えば、今後はあらゆるものがAIによって左右される流れになっていくでしょうから、行き過ぎていたとしてもAI時代が到来することは疑いないでしょう。
そのような必然的な流れの中で、AI関連の銘柄の栄枯盛衰は起こってくるでしょう。
インターネットバブルで倒産した会社も多々ありましたが、生き残って巨大化した会社も多々ありました。そのようなダイナミックな変化は起こってくると思います。
米国も中国も市場崩壊を許すことはない
そしてAIが他のバブルと違うところは、国家が威信をかけて国家安全保障と一体になって発展してきていることです。つまりAIは国家成長戦略の中核となっているという現実があるわけです。
米国や中国の動きを見れば明らかでしょう。米国も中国もAIに対して総力を結集してAI覇権を目指しています。その帰趨が国家の将来を決めるからです。
株式市場では昔から「国策は買い」と言われますが、AI相場はその典型でもあります。AI関連は国の将来を賭けた戦いの最前線で日々進歩し続けているわけです。
AIバブルは崩壊するか? 本当に崩壊すれば国家そのものが崩壊です。AIバブルが崩壊して金融市場が収拾のつかない混乱に陥れば、国家そのものが崩れかねません。
ですから米国も中国もAI相場がバブルであっても、その本格的な市場崩壊を許すことはないのです。
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