「鴨川をどり」前夜祭 フィナーレでいったん下りた緞帳が上がると、観客は一斉にスマートフォンをかざし、カメラに収めた〈2026年5月4日 京都市中京区・先斗町歌舞練場〉

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 京都五花街の一つ・先斗町(ぽんとちょう)で新緑の季節に開催される舞踊公演「鴨川をどり」が5月5日、先斗町歌舞練場(京都市中京区)で始まった。

華やかな「鴨川をどり」フィナーレ 藤の花が舞うような踊りに観客は魅了された〈2026年5月4日 京都市中京区・先斗町歌舞練場〉

 今年(2026年)は5月5日〜22日の18日間。先斗町のお茶屋18軒から総勢34人(うち舞妓8人)が出演する。

 毎日3回公演されるが、今年から各日1回目と2回目の公演のフィナーレで、客席から舞台を撮影できるようになった(昨年までは原則的に撮影禁止)。

第二部が終わると、いったん緞帳(どんちょう)が下りて...
「写真タイム(Photo time)」の案内が 動画撮影と客席から立ち上がっての撮影は禁止 静止画のみ

 5月4日に開催された前夜祭では、演目を終えていったん緞帳(どんちょう)が下り、再び上がると、観客が一斉にスマートフォンをかざし、撮影タイムに。
舞妓たちは笑顔で手を振りながら応じ、観客は大きな拍手を送った。

再び緞帳が上がると、観客は一斉にスマートフォンをかざす

 鴨川をどりの振付を担当する尾上流家元・尾上菊之丞さんは前夜祭を終え、「鴨川をどりを楽しんでいただいたお客様がSNSで発信し、さらにその魅力や花街ならではの芸舞妓の所作に触れていただき、『訪れたい』と思っていただけたら」と話した。

 舞妓として最後の鴨川をどりとなる秀咲希(ひでさき)さんは、「フィナーレでは季節の花・藤が舞うようなシーンを撮影していただき、皆さんの思い出になれば嬉しおす。客席のみなさまがスマートフォンをかざしてくれはったのは、不思議な風景どしたけど、舞台と客席が近づいたような気がしました」と笑顔で答えた。
 2021年に舞妓としてデビューした秀咲季さんは、6月15日から芸妓としての人生を歩む。

秀咲季さん(写真左から2人目)「スマートフォンを客席の皆さんがかざす光景が不思議な感覚でおした」芸舞妓が用いた着物や帯地をアップサイクルしたバッグやシュシュを手に

 鴨川をどりは例年、第一部は舞踊劇、第二部が純舞踊という二部構成。
今年の第一部は、四景からなる「八重衣恋の湖(やえごろも・こいのみずうみ)」。
 戦国時代、武田信玄と上杉謙信の抗争を背景にした歌舞伎の演目を基にした。

 第二部は、五景で構成される「春霞 洛外めぐり」。舞妓たちが京都・大原や宇治、天橋立、琵琶湖といった名所に想いをはせ、薫風さわやかな鴨川に戻りフィナーレを迎える。

 「鴨川をどり」は、1872年(明治5年)に始まり、今年で187回を数え、五花街のうち最多の公演回数を誇る。

 1日3回(12時30分、14時20分、16時10分開演)公演。茶券付き特別席7000円、特別席6000円、普通席4000円。

 会場では昨年に続き、先斗町の芸舞妓が使用しなくなった着物や帯を持ち寄り、アップサイクルしたバッグやポーチなどが売店で購入できる。

 これらは、障がい者の自立と社会参加を促すNPO法人「京都ほっとはあとセンター」(京都市中京区)が製作協力した。

高瀬川の材木橋を渡り、正面に先斗町歌舞練場を臨む 心地よい風に吹かれ、国内外の観光客でにぎわう〈2026年5月4日撮影 京都市中京区〉