手足の冷える「ゆる節約家」が「1000円ごほうび」で買った「お風呂なしで温泉気分」に浸れるもの
おひとりさまの1ヶ月食費2万円生活
「ゆる節約家」を自認する漫画家・おづまりこさんの節約スタイルの原点は、日々の地道な自炊にある。
京都の美大を卒業後に上京、数年のシェアハウスの後にひとり暮らしを始めて、派遣社員として働きながら、自炊1万外食1万の「1ヶ月食費2万円生活」をブログで発信。ときに「ずぼら自炊」と自ら語る、安価で無理のないスタイルが人気に。限られた予算の中でも「おいしい」「楽しい」を大切に、旬の食材をうまく使いながら、工夫を凝らした暮らしが共感を呼び、やがて『おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活』として書籍化された。
現在は、「月に一度1000円台で自分を癒やす」というルールのもと、『わたしの1ヶ月1000円ごほうび』シリーズを『レタスクラブ』で展開中。今年3月31日に3巻目となる『わたしの1ヶ月1000円ごほうび3』(おづまりこ著/KADOKAWA)を出版した。
本書より、おづさんの「1000円ごほうび」の使い道を紹介する記事を短期連載中。
氷のように冷えた指先をぽかぽかに
第1話ではカステラをひとりじめ、第2話では芋菓子の大人買い、第3話ではいなり寿司で旅気分を再現し、第4話では喫茶店で甘いものとともに読書時間を満喫した。いずれも、限られた金額の中で「自分をどう喜ばせるか」を真剣に考え抜いた選択だ。
第5話では、「食」から少し離れ、「セルフケア」へと向かう。
気がつくと、手が冷えている。ひと雨ごとに暖かくなる季節の変わり目は、体も不調を感じやすい。氷のようになった指先では、漫画を描くのにも支障が出そうだ。
そんなとき、ふとおづさんが思い出したのは、友人から聞いた「冷え性にはハンドバスがいい」という言葉だった。
お風呂に入らなくても、手を温めるだけで体全体がぽかぽかしてくるという。さっそくアロマオイルを探しに出かける。
毎回が全身全霊をかけての真剣勝負
店頭でいくつかの香りを試しながら、しばし悩む。すっきりとしたグレープフルーツの香りもいいけど、今回は甘い香りに包み込まれて癒やされたい。
おづさんのこれまでの「1000円ごほうび」の使い方を読むと、試して、悩み、迷って、選ぶ、このプロセスが大事なようだ。1000円くらいだからとホイホイ買わずに、毎回のチョイスが全身全霊をかけての真剣勝負。それゆえに満足度が高いのだ。
今回はそうして、「オレンジスイート精油」(3mlで税込み880円)を選んだ。
自宅に戻ると、さっそく準備を始める。
買っただけで満足して放っておいたり、反対に「もったいない」といつまでも大事にとっておくことがないのも、おづさんの特長。だから、使い時(味わい時)を外さず、ピーク=一番良い状態を楽しめる。
深めのボウルにやや熱めのお湯を張り、そこへアロマオイルを数滴。癒やしのBGMをかけ、部屋全体に香りが広がったら、ゆっくりと手をお湯に入れ、手首までじっくりと浸す。指先から全身が温まっていき、「ちょっと温泉気分」にひたれるらしい。
軽く手のひらを揉んでみたり、ツボを押してみたり――。
15分後、体も気持ちもゆるやかにほぐれ、冷えていたはずの手がすっかり温まり、いい気分転換にもなったようだ。
きっと仕事もはかどることだろう。
本編は著者の実体験に基づくエッセイです。商品・サービス内容、価格等は変更となる場合がありますのでご了承ください。
◇普段はきちんと予算を決めて節約生活を送りながらも、月に一度だけ「自分のために使う1000円」は、使い方次第で、こんなにも癒やされるのだ。
続く第6話「『ゆる節約家』の『せいろ料理』。切って蒸すだけでごちそうにしてくれる予算1000円で買ってよかった具材」では、入れて火にかけるだけでゴージャスなごはんになる「せいろ」に入れるものを「1000円ごほうび」で調達。普段は家にあるものを入れるというおづさんの、ごほうびメシとは。
