1230億パラメーターと128kコンテキストウィンドウを備えGPT-4oに匹敵するベンチマーク性能を記録した「Mistral Large 2」やマルチモーダルAI「Pixtral 12B」、小規模モデルの「Ministral 3B/8B」などを展開しているAI開発企業のMistral AIが、チャットAI「Le Chat」の大幅なアップデートを発表しました。

Mistral has entered the chat | Mistral AI | Frontier AI in your hands

https://mistral.ai/news/mistral-chat/



Mistral AIが挙げた「Le Chat」の主要改善点は以下の6つ。

1:引用付きウェブ検索

Le Chatは学習、研究、仕事などで学生や専門家が利用するケースがほとんどだということで、こうした事例での利用をもっと容易にするために、トレーニング知識をインターネット検索で強化したとのこと。以下は、Mistral AIのマーケティングチームがAIを用いてヘルスケア市場を評価している事例です。

Le Chat Web Search - YouTube

2:アイデア、インライン編集、エクスポート用のキャンバス

キャンバスは、対話型表示とは別に表示される領域で、Mistral LLMとアウトプット内容を共有でき、0から1を生み出す創造的作業やアイデア実現をサポートする機能です。キャンバス内は双方向対話に縛られないので、LLMの強力な推論機能を利用して、コンテンツの直接編集や変換などを行えます。以下はキャンバスのローンチに向けて、Mistral AIのプロダクトチームがプロダクト指標ダッシュボードのモックアップをReactで作成しているところ。

Canvas - YouTube

3:新たなマルチモーダルAI「Pixtral Large」を用いた文書や画像の理解

「Pixtral Large」の力によって、入力エリアに添付されたPDFファイルを読み込んで、文書や画像を処理することができるようになりました。以下は「アインシュタイン=ポドルスキー=ローゼンのパラドックス」のもとになった1935年発表の論文を読み込ませて、情報抽出と要約を行わせているところです。

Research Paper OCR - YouTube

4:「FLUX1.1 [pro]」を用いた画像生成

Black Forest Labsの画像生成AI「FLUX1.1 [pro]」を用いて、高品質な画像生成が行えます。FLUX1.1 [pro]を用いた作例は以下の記事で確認できます。

Stable Diffusionのオリジナル開発陣によるAI企業「Black Forest Labs」が画像生成AI「FLUX1.1 [pro]」とアプリケーション統合用の「BFL API」をリリース - GIGAZINE



5:モデルから出力までを完全に統合した状態で提供

6:投機的編集による迅速な応答

主要なチャットAI・検索アシスタントとの比較は以下のようになっています。

機能\チャットAIChatGPTPerplexityClaudeLe Chat最新フロンティアモデルへのアクセス○(有料)○○○引用付きウェブ検索○○✕○キャンバス機能○(有料)✕○(制限あり)○画像生成○✕✕○画像・文書分析○○(有料)○○タスクエージェント○(有料)✕✕○モデルから出力まで単一プラットフォームか○✕○○

なお、Le Chatはベータ版が無料で公開されています。Mistral AIは「我々の使命は、何が何でもAGI(汎用人工知能)を目指すということではなく、フロンティアAIをみなさんの手に委ね、高度なAI機能で何をするのか自分で決められるようにすることです」と述べています。