車両進入禁止と車両通行止め 標識の意味の違いは?

道路交通法における道路標識の中でも、とくに混同しやすいのが「車両進入禁止(画像左)」と「車両通行止め(画像右)」。どちらも形や色が似ているばかりか、名前や意味まで似ているので間違いやすいのです。

「車両進入禁止」と「車両通行止め」の違いや正しい意味、違反した場合の罰則についても解説します。

車両進入禁止|標識の意味と違反した場合の罰則は?

車両進入禁止の標識は、その名称の通り車両が一定の方向に進入することを禁止するものです。主に一方通行の道路に設置されていることが多く、逆方向から来た車との鉢合わせを防ぐためのものです。

■自転車や原付も注意

また、設置する場所に応じて、補助標識が共に設置されることもあります。

補助標識には、通行してはいけない車両や時間帯等が表記されており、この補助標識が設置されていない場合、歩行者を除く全ての車両が進入禁止となります。

車両には、以下の通り「自動車」だけでなく「原動機付自転車」「自転車」も含まれます。

自動車
一般的に「乗用車」と呼ばれる車全般を指します。自動車には二輪車(バイク)も含まれます。 原動機付自転車
一般的に「原付」や「スクーター」と呼ばれる50cc以下の二輪車を指します。 軽車両
原動機(エンジン)を持たない車両の総称であり、自転車やリヤカー、人に先導された牛や馬といった動物もここに含まれます。

バイクからおりてエンジンを切り手で押して歩く場合は車両扱いではなく、歩行者扱いとなります。自転車もおりて手で押しながら歩くと車両扱いにはなりません。

なお、車両進入禁止の標識の下に「自転車を除く」と示されている場合は乗ったまま通行できます。

■通行禁止違反の罰則

反則金 違反点数 原付 5,000円 2点 小型特殊 二輪 6,000円 普通
7,000円 大型 9,000円

車両進入禁止標識を無視して進入した場合、道路交通法における通行禁止違反となり、反則金と減点2点が科せられてしまいます。

車両通行止め|標識の意味と違反した場合の罰則は?

車両通行止め(車両通行禁止)の標識がある場所は、車両は通行できません。こうして書くと車両進入禁止とどこが違うのか分かりにくいので、以下に表記します。

対象 進入禁止の方向 車両通行止め 全車両 全方向 車両進入禁止 全車両(補助標識による例外あり) 設置場所のみ(反対側は進入可能)

要するに車両通行止め標識とは、車両の通行を例外なく全方向で禁止する標識なのです。そのため、この標識は主に歩行者天国や工事現場に設置されます。

冒頭で記述した通り、エンジンを切りバイクからおりて手で押して歩く場合、自転車からおりて手で押しながら歩く場合に関しては、車両進入禁止標識と同様に歩行者扱いとなるので、標識があっても通行は可能です。

■自宅前道路が車両通行止めの場合、駐車場や車庫からの出入りもできない

自宅前の道路が車両通行止めになっている場合は注意が必要です。原則、沿道の住民であっても車両で通行することはできないため、通行禁止の道路を管轄している警察署の交通規制係への通行申請が必要となります。

許可が降りなければ、駐車場や車庫からの出入りもできませんので、必ず確認しましょう。

■車両通行止め違反の罰則

反則金 違反点数 原付 5,000円 2点 小型特殊 二輪 6,000円 普通
7,000円 大型 9,000円

車両通行止め標識を無視して進入した場合の罰則に関しても、通行禁止違反と同じ扱いとなります。反則金や違反点数は車両進入禁止標識を無視した場合と同様です。

時間帯によって車両通行禁止(歩行者専用道路)になる場所も

©Masaharu Shirosuna/stock.adobe.com

上で示した「車両進入禁止」「車両通行止」の標識がない道路であっても、時間帯によって車両通行禁止(歩行者専用道路)となる場合があります。

スクールゾーンがその最たる例で、補助標識や道路上の表示に記載されている時間帯・曜日は車両の通行が禁止されています。主に登校時の午前7時~9時、下校時の15時~16時が通行禁止時間帯に指定されていることが多いようです。

注意すべきは「車両進入禁止」

赤地に白線一本が一方通行(車両進入禁止)、白地に赤斜線が車の通行禁止(車両通行止め)です。

歩行者天国や工事現場といった、明らかに車が侵入できない環境や状況に設置される「車両通行止め」は、周りの状況や雰囲気を確認すればおのずと標識を遵守することができます。

気をつけるべきは「車両進入禁止」でしょう。一本通行出口に車がいない場合、車両進入禁止標識を見落とすと正面衝突事故を起こすリスクがあります。

近年増えてきたドライビングアシスト機能の中には、車両進入禁止標識を検出して警告してくれるものも登場しています。