ベトナムを走るバイクのほぼすべてが「日本メーカーのバイク」であるのは有名な話だが、東南アジア最大の自動車市場があるタイでは、新車販売の9割近くが日本車だという。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、「タイは日本車の天下」だと紹介する動画を配信した。(イメージ写真提供:123RF)

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 ベトナムを走るバイクのほぼすべてが「日本メーカーのバイク」であるのは有名な話だが、東南アジア最大の自動車市場があるタイでは、新車販売の9割近くが日本車だという。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、「タイは日本車の天下」だと紹介する動画を配信した。

 動画を配信しているのはタイ在住の中国人で、「タイは日本車だらけなので、ここがどこなのか分からなくなる」時もあるそうだ。タイの人がどのくらい日本車好きかについて「バイクも車も日本車ばかり」で、「2輪も3輪も、4輪、8輪まで日本車だらけだ」だと伝えている。8輪車とはつまり、大型トラックのことだろう。一方、タイでは中国車はほとんど見られず、「タイに来て、これまで中国製品に対して抱いていた優越感がすっかり覆された」と衝撃の大きさを振り返った。

 では、なぜタイは「日本車ばかり」なのだろう。動画では日本企業が「タイに進出したのが早く、品質の良さとコストパフォーマンスの高さがよく知られているため」と分析している。また、タイが経済危機に瀕した時に「真っ先に助けてくれたのが日本だった」などの理由で、タイが親日国になっていること、タイには日本車の工場があるので関税がかからず「日本車が比較的安く買える」ことなどを指摘した。

 タイでの日本車人気は中国以上だと言えるだろう。タイ人の日本車好きについて、視聴者からは「中国人だって日本車が好きなのに、関税がかからないなら日本車だらけになっても当然だ」など、日本車を選ぶタイの消費者に共感するコメントが寄せられていた。

 また、タイで中国車をまず見かけないことについては、当然だと感じているのか、あまり残念がる中国人はいなかった。むしろ「中国企業に、反省を促すことしかできない」といった意見が見られた。中国では中国産の電動バイクが広く普及しているためか、「電動バイクの時代になったら、状況は変わるかもしれない」と期待を寄せる人もいたが、中国製電動バイクは発火のニュースがよく伝えられており、あまり期待はできないだろう。日本車は信頼性を武器に、海外でさらなる発展を続けていくことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)