岡田晴恵さん

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 連日、新型コロナのニュースが報じられている。ワイドショーはスタジオで、専門家の解説を生放送することが多い。様々なコメンテーターが知名度をアップさせているが、トップクラスは元国立感染症研究所研究員の岡田晴恵・白鴎大教授だろう。

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2ショットの波紋

 2月17日、岡田教授への関心が高まりだしたタイミングで、デイリー新潮は「『新型コロナ』でテレビに出ずっぱりの『岡田晴恵さん』 1日5番組、驚異的な出演回数」の記事を配信した。

 転載されたYAHOO!ニュースのコメント欄を見ると、当時は視聴者の大半が岡田教授に好感を持っていたようだ。

岡田晴恵さん

 YAHOO!ニュースで記事の配信元は、コメント欄の有無を選択できる。デイリー新潮はコメント欄を設定している。

 その場合、記事の下には読者からの評価が高いコメントが3つ表示される。この岡田教授について報じたデイリー新潮の記事は、どんな内容だったのか。一部をご紹介しよう(註:この記事の引用に際しては、改行を省略したり、句読点を補ったり、デイリー新潮の表記法に合わせた)。

【1番目】
《今朝の番組で春休みだから出演できてるってことは言ってましたね。また現在は全ての講演をキャンセルしたそうです。人が集まる状況を作らないようにするためだと言ってました》

【2番目】
《本当にどこを見ても岡田先生が出てますね。無理をして体調を崩して弱ったところに、新型コロナウィルスで亡くなったなんてならない様に気を付けて下さいね》

【3番目】
《なんか言いたいことがあるんだけどパニックを恐れて言えない的な発言が見えるのが気になるね》

“ネット世論”を考える際、YAHOO!ニュースのコメント欄は興味深い。賛否を示す「そう思う」と「そう思わない」のボタンがあり、投票が可能だからだ。読者が投稿したコメントを、読者が評価するシステムになっている。

 例えば4月2日現在、【1番目】のコメントに「そう思う」を押した人の数は11055人だ。その一方で「そう思わない」は926人にとどまっている。これだけの支持を獲得したからこそ、先頭に表示されたわけだ。

 ここまで賛否が可視化されるツールは、SNSを含めても、なかなか存在しない。だからこそ岡田教授に対する“ネット世論の評価”を考えるヒントになるわけだ。

 新型コロナの感染が拡大するにつれ、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系列・平日・8:00)の注目度は増していった。この番組に岡田教授は出演を続けている。

 ファンが多くなれば、アンチも増す。日刊ゲンダイDIGITALは3月8日、「新型コロナウイルスで不安を煽るだけのテレビ番組に辟易」との記事を掲載した。コラムニストの桧山珠美氏の連載「あれもこれも言わせて」の1本だ。

 文中では《「モーニングショー」では「ベルサイユのばら」のマリー・アントワネットかというような巻き髪くるくるでメークもバッチリ》と、岡田教授の容姿を揶揄する記述もあった。

 だが、この時点ではネット世論の反応は乏しかった。YAHOO!ニュースで上位3つのコメントは、全てワイドショーの報道姿勢に疑問を示す内容が並んだ。岡田教授について言及したものは1つもなかった。

和田アキ子との2ショット

 つまり3月上旬までは、まだまだ岡田教授に対する視聴者の信頼感は揺らいでいなかったのだろう。

 一方で、彼女自身は、世間から吹いてくる“逆風”を認識していたようだ。

 3月15日、岡田教授は「アッコにおまかせ!」(TBS系列・日・11:45)に出演。人気を集めていることに触れられると、「支持してくれる方がいるのは逆にアンチの方もいてバッシングもあるので冷静に受け止めたい」と答えた。

 スポーツ報知は、番組が終了すると、この発言などを報じた(「岡田晴恵教授、『アッコにおまかせ!』生出演…ネット上で『岡田教授』Tシャツ販売の人気に『アンチの方もいてバッシングもあるので冷静に受け止めたい』」)。

 YAHOO!ニュースで3つのコメントのうち、2つは岡田教授の名前を出した上で、番組を批判した。

《岡田先生は真面目な気持ちで出演しているのだから こういうふざけたことがやりたい番組には出なくてもいい》

《岡田教授を呼んでコロナの話をするなら、ちゃんとしてほしい》

 ところが、この「アッコにおまかせ!」というか、和田アキ子(69)の行動がきっかけになって、岡田教授に対する見方が大きく変わってしまう。

 放送の翌16日、スポーツ報知は「和田アキ子、岡田晴恵教授と2ショット公開し『お友達希望笑笑』」との記事を配信した。

《歌手の和田アキ子(69)が16日、自身のインスタグラムを更新。元国立感染症研究所研究員で白鴎大教授の岡田晴恵氏との2ショットを公開した》

 記事の末尾には、2ショットを歓迎するコメントが紹介されている。

《「いつも拝見しています。岡田先生の説明はとてもわかりやすいです!」「本当に素敵な笑顔です!!」》

 こんな具合だが、YAHOO!ニュースで真下に表示されたコメントは批判ばかりだ。

《頼りにしてます先生。これ見た瞬間ダメだと思った》

《和田アキ子も岡田女史もこのタイミングでこんな写真公開すると言う神経が分からない》

《濃厚接触ですよね…。職場ではピリピリするほど接近距離を気にしているけれど、芸能界の方々の意識はどうなんでしょうか?》

 3つとも岡田教授に対して苦言を呈している。こんなことは今までになかった。急激なネット世論の変化は、この後も続く。

岡田批判にも変化?

 スポーツ報知は3月17日、「岡田晴恵氏、新型コロナ対策『大阪方式』を支持『これをモデルに各自治体は今のうちにやっていただくことが大事』」の記事を配信した。

 見出しからも明らかなように、岡田教授が大阪の対策を評価したという内容に過ぎない。だが、転載されたYAHOO!ニュースのトップ3のコメントのうち1つが、岡田教授を批判した。

《こういう提言 どっかでしてた?この方(略)変な解説者や専門家らしきひとたちの言ってきたことなんて日本ではなんの役にもたってないと思う》

 そして文春オンラインが3月17日、「コロナで引っ張りだこ・岡田晴恵教授に『実験データ不適切使用』証言」と報じる。

 記事の内容から考えても当然だとはいえ、コメント欄は、強い調子で岡田教授を批判するものが並んだ。

《テレビで喋るのは最初から無理があっただけの話でしょ。バラエティ(ホンマでっかTV)くらいがちょうどいい人。テレビ局のディレクターやプロデューサーの人選ミスだし、制作側は極めて無責任》

《岡田は政権批判しやすい意見を言ってくれるから、悪意のあるテレビ局に都合よく使われてるんじゃないかな》

《いい加減なことを言い、必要以上に国民の不安を煽り、この2〜3月で数百回の出演をコナしているらしい》

 和田アキ子との2ショットが悪い印象を持たれた矢先の文春報道である。相乗効果を生んでしまったようだ。

 スポニチアネックスは3月20日、「岡田晴恵教授 吉村大阪府知事の大阪―兵庫間の往来自粛要請に『ここだけを止めたからといって…』」と報じた。

「羽鳥慎一モーニングショー」での発言を紹介した記事だが、転載されたYAHOO!ニュースのコメント欄では批判が集中した。

《何でも批判ばっかりしないで、感染予防の為に連休中の外出はできる限り自粛しましょうってぐらい言えないかな?》

《少しでも感染を防ぎたいと思うのは、大阪府知事として当然だし、岡田さんや長島一茂に非難されることではありません》(註:誤字を改めた)

《それにしても、岡田さん、相変わらず批判ばかりしてますなあ》

 評価というものは短い時間のうちに、ここまで変わるものかと驚かされる。だが最新の状況は、再び変化しつつある。ネット担当の記者が言う。

「一部の左派系メディアは、『政権に批判的な岡田教授を、ネトウヨが非難している』と解説しましたが、少し事実と異なるように思います。むしろネット上では政治的スタンスを超えて、安倍政権のコロナ対策を『生ぬるい』と批判することが少なくないからです。“反安倍”というレッテルの貼られた『羽鳥慎一モーニングショー』で岡田教授が政府に批判的な発言をしても、4月に入ってからは賛意を示すコメントが復活してきました。一方、安倍首相のマスク配布を伝える記事は、炎上と言っていいほどの批判コメントが並んでいます」

 YAHOO!ニュースのコメント欄やSNSでは、今も岡田教授に対する激しい意見が書き込まれているのは事実だ。

 その上で、岡田教授の“芸能人気取り”を疑うような行動には、ネット世論は厳しい反応を示す傾向が強い。

 だが、多くの場合、岡田教授の発言そのものについては、冷静に受け止めているようだ。内容を鑑み、是々非々というスタンスで賛否を示している。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月7日 掲載