「未経験からエンジニアへ転職」ってムリじゃない?プログラミング学習のプロに聞いた
「未経験からエンジニアへ」なんて広告をよく見かけます。
私自身、以前からプログラミングに興味はあるものの、「本当に未経験からエンジニアへ転職できるんだろうか」と疑ってしまってます。
おそらく一般的にも “一部の人しか手を出せない職種”というイメージが、エンジニアにはあるように思います。
そんな疑いを『プログラミング入門講座』の著者であり、プログラミングスクール「CodeCamp」創業メンバーの米田昌悟さんにぶつけてみました。
これからエンジニアになりたいと思っている人が、知っておくべき情報満載です。
〈聞き手=水玉綾〉

【米田昌悟(よねだ・しょうご)】コードキャンプ株式会社創業メンバー、現在は家業を継ぎ、株式会社日本工業社代表取締役。大手ネット広告代理店の勤務を経て、株式会社トライブユニブ(現コードキャンプ株式会社)の創業に参画し、日本のオンラインプログラミングスクールNo.1の地位獲得に貢献。2016年に初心者向けの書籍『プログラミング入門講座』を出版し、Amazonのプログラミングカテゴリーで1位を獲得。2019年には『ディズニー はじめてよむ プログラミングの本』を監修。子供から大人まで、初心者向けのプログラミング教育全般に携わる
そもそも「エンジニア」って何をする人?
水玉:
そもそもエンジニアってどんな仕事をする人なんですか?
米田さん:
一言でいうと、エンジニアとは「アイディアを形にする人」です。要は、建設業や製造業の現代版なんです。
ただ、エンジニアは「設計する人」と「作る人」という大きく2つに分かれ、それぞれに名前がついてます。
水玉:
ほ、ほう…!
米田さん:
設計する人は「システムエンジニア」と呼ばれ、お客さんの要望をヒアリングし、それを実現するための要件を定義するのが仕事。SIerという職種もここに該当します。
一方で実際に作る人は「プログラマー」と呼ばれ、設計された通りに手を動かす人。
一般的なエンジニアのイメージは後者でしょうね。

水玉:
なるほど、なるほど。
米田さん:
プログラマーはさらに2つに分けられます。
みなさんがよく見ているWEBの画面を作る人は「フロントエンジニア」。その画面の裏側の仕組みを作る人が、「サーバーサイドエンジニア」です。
ただ、分類の仕方は正式に決まっているわけではなく、企業によって変わることもあります。
エンジニア
システム
エンジニア
(設計する人)プログラマー
(作る人)
フロント
エンジニア | サーバーサイド
エンジニア
未経験からエンジニアになれるってほんと?
水玉:
「未経験からエンジニアになれる」という広告をよく見かけるのですが、そんな簡単になれるものなんですか?
米田さん:
ええ、なれはしますよ。みんな難しいと思い込みすぎなんです。
たとえば「未経験から営業職になれますか?」なんて質問はしないでしょう。

水玉:
そうですね…
私は文系なので「本当になれるんだろうか」と疑ってしまうのが正直なところです。
米田さん:
もちろん、トップエンジニアになれるかは別の話。トップセールスになれるかどうかは、その人次第なのと一緒です。
世間のエンジニアのイメージは「スーパーエンジニア」に偏りすぎてますね。
水玉:
たしかに映画なんかで見たイメージが強いかもしれません。
米田さん:
そういうスーパーエンジニアは、新しいプログラミング言語やツールを生み出すような人。日本中を探してもそうそういません。
ほとんどのエンジニアは、スーパーエンジニアが作った言語を使うだけ。ちゃんと勉強をしたら誰でもなれますよ。
エンジニアのキャリアパスにはどんなものがある?
水玉:
では、未経験の人がこれからエンジニアを目指すとして、どの種類のエンジニアを目指すのがいいんでしょうか。
米田さん:
まずは「WEBサービスを作るプログラマー」から目指すのがおすすめです。
水玉:
それはなぜでしょう?
米田さん:
WEBサービスは、ユーザーさんの反応を見られるのが楽しいんですよ。
特に初心者は、「自分で作ったんだよ」と周囲に言えたほうが、モチベーションが維持しやすい。
水玉:
仕事の成果を見せられるのはいいですね。
米田さん:
ただし、一通り自分で作るには、フロントエンジニアとサーバーサイドエンジニア、両方の技術を習得することが必要です。
表と裏のセットで、1つのWEBサービスが完成するので。

水玉:
なるほど。WEBサービスが作れるようになったとして、その後のキャリアステップにはどんなものがあるんでしょう?
米田さん:
1つは「キャリアの横展開」です。
使える技術を増やし、iOS(iPhoneで使われるシステム)や、Android(Googleが開発したシステム)で動く「アプリを作るエンジニア」を目指す道があります。
WEBサービスと同様に、アプリを作るためにもフロントエンジニアとサーバーサイドエンジニア両方の技術を習得しなければなりません。
水玉:
WEBサービスの次はアプリですか。
米田さん:
さらにアプリを作れるようになった後は、マーケティングのためにビッグデータを分析する「データサイエンティスト」や旬の「AI(人工知能)エンジニア」になる人が多いですね。
ただし、最新の技術は数年に1回は何もかも変わるなど進化が早いので、新しい言語に適応しつづけるのは大変かもしれません。
水玉:
一言で「エンジニア」と言っても、いろんな道があるんですね!
米田さん:
そうなんです。
また、作業フローのより上流を担っていく「キャリアの縦展開」も可能です。
たとえばプロジェクトマネージャーになってサービスの設計部分を担当するとか、事業部側へ異動してマネジメントをする人もいます。
“縦展開”をするエンジニアは少ないので、希少価値が高い。個人的にオススメのキャリアパスですね。
プログラミングの勉強をするのに独学はNG!?
水玉:
エンジニアのキャリアには、たくさんの選択肢があることが分かりました。
では、未経験からエンジニアを目指すなら、どうやってプログラミングを勉強したらいいんでしょうか。
米田さん:
まず、独学は時間がかかるのでオススメしません。
習えば3週間で習得できることに1年かけてしまうようなこともざらにあります。
特に20代なら、多少はお金をかけてでもすぐに身につけることを優先したほうがいいと思います。

水玉:
ではどうすれば…?
米田さん:
おすすめのパターンは2つ。まず1つは未経験でも教えてくれる企業へ転職すること。
エンジニアを欲してる企業が多い昨今は、選り好みさえしなければいくらでも就職先はありますよ。
水玉:
へー! お金をもらいながら勉強できるっていいですね。
米田さん:
もう1つは、「CodeCamp(コードキャンプ)」や「TECH::EXPERT(テックエキスパート)」などのプログラミングスクールへ通うことです。
スクールに行けば、技術の習得はもちろん、就職サポートまでしてもらえるので、こちらも手っ取り早くエンジニアになれるはずです。
水玉:
なるほど! きっとスクールっていろいろありますよね。通うスクールはどうやって選んだらいいんでしょうか。
米田さん:
学ぶ内容はどこもほぼ変わらないので、「学び方」で選びましょう。
コードキャンプは基本的にオンラインで学ぶサービスです。なので受講する場所や時間が自由。
地方在住の方や、働きながら隙間時間で学びたいビジネスパーソンにはおすすめです。
一方のテックエキスパートは、渋谷や大阪などにある教室へ通うオフラインスタイル。
なので、講師やほかの受講者などがいる環境のほうが頑張れる人や、長期休みが取れる人おすすめですね。
水玉:
生活に合わせて、オンラインかオフラインの相性いいほうを選べばいいんですね。
米田さん:
ただし、どのプログラミングスクールも20代のうちに受講することを推奨しています。
ほかの転職と一緒で、30代だとどうしても不利になってしまうので。
水玉:
では、すでに30代の人はどうしたら…
米田さん:
30代なら、エンジニアになることを目指すのではなく、“今まで築いたキャリアとの掛け算”を考えましょう。
たとえば、現職がマーケターであれば、プログラミングを身につけて分析力を強化し、データサイエンティストになるとか。
自分の技術×プログラミングのほうが絶対に活躍できます。
30代はエンジニアという言葉にとらわれすぎないほうが、希少価値の高い人材になれるでしょう。
取材前は、漠然と「理系でバリバリプログラミングの勉強をしてきた人じゃないとエンジニアにはなれないだろう」と思い込んでいました。
しかし一般的なエンジニア像が崩れたことで、段階を踏んで勉強していけば、自分もエンジニアになれるかもしれない…!と思えました。
丁寧に教えてくれた米田さんに感謝です。読者の皆さんも、「未経験からのチャレンジ」や「今のキャリアとの掛け算」に挑戦してみてもいいかもしれません。
〈取材・文=水玉綾(@maya_mip)/撮影・編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉
日本工業社
https://jiinet.co.jp/
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