韓国有機ELは半ば日本製、現地紙が危機感
中小型・大型向けで世界シェア9割に達する韓国の有機ELが、日本の輸出厳格化に揺れています。有機ELの製造に必要不可欠な「フッ化ポリイミド」の輸出厳格化を受け、韓国紙はどう報じているのでしょうか。

韓国ETNEWSは「素材の国産化を進めよう」というタイトルで、有機ELパネルの核心素材を日本などの外国に依存していることを問題視。

iPhone Xなどに搭載されているフレキシブル有機ELのポリイミド基盤は100%日本に依存している他、有機ELの発光素材のうち、最も技術難度の高い青色発光素材は日本の出光興産が独占。同社の特許を避けて競争力のある素材を他社が開発することは難しいと伝えています。

対日「有機EL輸出規制」論も


また、複数の韓国メディアは香港紙SCMPを引用し、韓国が日本に対抗して有機ELパネルの対日供給を制限した場合『ソニーやパナソニックはハイエンドTV事業から撤退を余儀なくされる』との専門家の指摘を紹介。また、スマートフォンの製造にも悪影響が及ぶと指摘しました。

テレビ向け有機ELパネル供給は韓国LGがほぼ独占しており、ソニーやパナソニックもLG製パネルを調達して自社の有機ELテレビに搭載しています。