ガラケー+スマホを実現する2枚SIM待ち受け対応! Google準拠のMoto G4 Plus

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■シンプルでサクサクな操作性を実現
モトローラブランドの「Moto G4 Plus」。このモデルにはいくつかの特徴が存在する。
・3GとLTEのダブル待ち受け
・ほぼカスタマイズされていないソフトウェア
というところだ。

●カスタマイズされていない楽しさとは
「Moto G4 Plus」を手にとって、最初に驚くのはアプリの少なさだろう。
プリインストールアプリの多いスマホを使っていた人からすると、心配になるほどの少なさとも言えよう。これは、「ピュアなAndroid」を目指したモトローラの戦略であり、不要なアプリを入れていないことで動作が快適になるという。
実際に使ってみると、スクロールやタップなどの動作も速く、キビキビとした動きを感じられた。


アプリ一覧でのアプリは1画面と少しだけ

アプリはほぼ全てがAndroidの標準アプリのみだ。唯一標準アプリ以外に搭載されているのは、「Moto」というアプリ。これは、モーションセンサーなど本体独自機能を学習できるものだ。操作方法を覚えるのに良い。


本体に搭載されているモーションセンサーによりカメラの起動などが行える


「Moto」アプリ以外は、Androidに標準で搭載されているアプリのみという構成だ。
さながら、Google社の「Nexus」シリーズに極めて近いと言える。
しかしながら、単にAndroid標準のみとなっていないのが、「Moto G4 Plus」の嬉しいところだ。

●使える「カメラ」機能
筆者が使った機能のなかで、面白いと感じたのが「カメラ」機能だ。
1600万画素という画素数はハイスペックモデルでは普通というレベルだが、レーザーオートフォーカスを採用し高速なピント合わせに対応するなど、こだわりも見せている。
また、カメラ機能のみでバーコード(2次元、QR)読み取りに対応しているのは、他にアプリを入れなくて良いため嬉しい。
加えて、カメラの高速起動にも対応しており、本体を2回ひねることでカメラが起動するようになっている。
さらに、スリープ時には電源ボタンを2回押すとカメラが起動するため、シャッターチャンスを逃しにくいと言えよう。
海外仕様そのままなのか、シャッター音のオン・オフが設定にあるのも興味深い。


標準のカメラだけでバーコードに対応する



本体を2回ひねるとカメラが起動する。設定でオフにもできる



シャッター音を鳴らすかどうかの設定があるのは珍しい


●3G、LTEダブル待ち受けの利点と注意点
本モデルで興味深いのは、ほぼカスタマイズされていないソフトウェアと、ダブルSIMでの待ち受けだ。
これは、3GとLTEを同時に待ち受けできるというもの。
これまで他社からもSIMを2枚挿入できるスマホは出ているが、それらは基本的にGSMとの待ち受けとなっている。日本でGSMは使われていないため、実質的にSIM2枚での同時待ち受けはできなかった。
しかし、「Moto G4 Plus」では3GとLTEの同時待ち受けが可能となっているのだ。

これは、
・大手キャリアの通話し放題SIM
・格安SIMのデータ通信SIM
を同時に利用できるという意味でもある。

大手キャリアのガラケーと、格安SIMを入れたスマホを2台持ち歩くことで節約していた人であっても、このモデル1台で事足りるということになる。

しかし、注意点も存在する。
・LTEとLTEの同時利用(待ち受け)はできない
・ダブル待ち受けをすると消費電力がやや増える
・通話中にデータ通信をすると、3G側が使われてしまう
・auの通信網は利用できない
というものだ。

とくに、通話中に地図の確認などでデータ通信を行ってしまうと、LTE用として設定されたSIMではなく、通話に利用する3G側のSIMを使ってしまう。それを回避するには、スマホをWi-Fiと接続することや、通話中にはデータ通信を行わないといった工夫が必要だ。

ちなみに、LTE用のSIMであっても電話の発信や着信は可能だ。そのため、1台で2つの電話番号を運用できるといっても良さそうだ。


SIMの管理画面

今回はSIMを入れての検証は行っていないが、本来であればSIMを2枚入れたところで、どちらを通話用にするか、データ用にするか、設定できるようになっている。
そのため、「どっちが通話用のSIMか」といった混乱をしないので安心して欲しい。

「Moto G4 Plus」は、シンプルで快適な操作性や、SIMのダブル待ち受けなど、初めてのスマホというよりは、スマホにやや慣れた人にとって嬉しいモデルとなっている。
「自分だったらこうカスタマイズするのに」というカスタマイズ嗜好の強い人や、2台のケータイを1台にまとめ上げたい人に、ぜひともおすすめしたい。


布施 繁樹
記事提供:クチコミ.jp(http://kuchikomi-web.jp/blog)