パリ五輪代表・FC東京MF佐藤恵允「4年後、絶対に入れるように」W杯メンバー発表で味わった「緊張感」と「悔しさ」
[5.16 J1百年構想EAST第17節 浦和 0-0(PK9-10) FC東京 埼玉]
攻守に迫力あふれるプレーを見せたが、その武器をもってしてもゴールには届かなかった。
FC東京MF佐藤恵允は浦和戦の攻撃陣で唯一のフル出場。最後はPK戦勝利で勝ち点2を獲得したものの、「もっとやれた。満足していない」と振り返り、「決定力の部分で決めないといけないところがあった。チャンスを作れたところで決めないと勝てない」と自らに矢印を向けた。
パリ五輪U-23日本代表の佐藤は今季、5ゴール3アシストの活躍でFC東京の首位争いを牽引している24歳。明治大4年時の2023年夏にブレーメンに渡り、ドイツでは出場機会に苦しんだが、昨季のFC東京加入からJリーグの環境に次第に適応を見せ、4月以降の9試合で5ゴールの固め取りを果たした。
それでも自らのパフォーマンスには「まだ足りない」と言い切る。その現実をあらためて自らに突きつける機会となったのは、試合前日15日に行われた日本代表のW杯メンバー発表だった。
「Jリーグで圧倒的な力を見せないとW杯には選ばれないし、W杯の発表があったけど自分の中では悔しかった。その気持ちをもっとプレーで表していかないといけない」(佐藤)
W杯メンバーの攻撃陣に名を連ねるのは欧州5大リーグでのプレー経験を持つというだけでなく、CLやELなど欧州カップ戦でも実績を積んできた選手ばかり。現状では遠い存在であることも分かっている。しかし、Jリーグの舞台では徐々に抜きん出た存在になっているのも事実であり、メンバー発表時にはこれまでと異なる思いも芽生えていたという。
「今までは呼ばれる可能性はゼロだったので、そういう意味ではちょっと緊張感があった。それは勝手にですけど……」。チームメートの19歳MF佐藤龍之介が3月のイギリス遠征に招集され、直前まで選考レースに残っていた。「そういう選手がいるので温度感を感じながらできていて、かつJリーグでまだまだ足りないけど結果も出せてきて、少しずつそういうレベルに近づいているのかなと思う」という実感があるからこその悔しさだった。
パリ五輪を共に戦った選手がW杯メンバーが1人もいないことも「悔しかった」。直前まで選考に絡んだMF藤田譲瑠チマ、一時先発に食い込んだDF関根大輝やDF高井幸大が落選したのに対し、パリ五輪前にステップアップしたことで五輪参加を見送ったGK鈴木彩艶、MF鈴木唯人はメンバー入り。「もちろん自分が入れなかった悔しさもあるけど、そのメンバーでさえまだまだ足りないのが悔しい」と心境を吐露した。
だが、下を向いてもいられない。見据える先は2030年にスペイン、ポルトガル、モロッコ、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチンで広域開催される次回のW杯だ。運動量とパワーを兼ね備えたアタッカーという佐藤の個性は、間違いなく現代サッカーの潮流に適したものではあるが、ここから突き詰めるのはその先の「個人の質」だ。
「身近にW杯に5度目出る選手がいるのでその背中を見ているけど、掴めそうで掴めない位置だと思っている。ハードワークは正直、全員がやることだし、頑張ることは当たり前。それプラス個人の質、判断力が自分より全然上のレベルだと思うので、そこを上げていかないとメンバーにも食い込めない。向こうは海外でやっている選手がほとんどで、そこの基準とかレベルは二つ三つ違うので差は感じている」(佐藤)
4年後に向けたサバイバルは始まっている。W杯メンバー発表翌日という節目に味わった現状へのもどかしさも噛み締め、「もうやり続けることだけ。いまやっていることは全然間違いじゃないし、確実に積み重ねられているので、4年後に絶対に入れるように毎試合アピールしていきたい」と飛躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)
攻守に迫力あふれるプレーを見せたが、その武器をもってしてもゴールには届かなかった。
FC東京MF佐藤恵允は浦和戦の攻撃陣で唯一のフル出場。最後はPK戦勝利で勝ち点2を獲得したものの、「もっとやれた。満足していない」と振り返り、「決定力の部分で決めないといけないところがあった。チャンスを作れたところで決めないと勝てない」と自らに矢印を向けた。
それでも自らのパフォーマンスには「まだ足りない」と言い切る。その現実をあらためて自らに突きつける機会となったのは、試合前日15日に行われた日本代表のW杯メンバー発表だった。
「Jリーグで圧倒的な力を見せないとW杯には選ばれないし、W杯の発表があったけど自分の中では悔しかった。その気持ちをもっとプレーで表していかないといけない」(佐藤)
W杯メンバーの攻撃陣に名を連ねるのは欧州5大リーグでのプレー経験を持つというだけでなく、CLやELなど欧州カップ戦でも実績を積んできた選手ばかり。現状では遠い存在であることも分かっている。しかし、Jリーグの舞台では徐々に抜きん出た存在になっているのも事実であり、メンバー発表時にはこれまでと異なる思いも芽生えていたという。
「今までは呼ばれる可能性はゼロだったので、そういう意味ではちょっと緊張感があった。それは勝手にですけど……」。チームメートの19歳MF佐藤龍之介が3月のイギリス遠征に招集され、直前まで選考レースに残っていた。「そういう選手がいるので温度感を感じながらできていて、かつJリーグでまだまだ足りないけど結果も出せてきて、少しずつそういうレベルに近づいているのかなと思う」という実感があるからこその悔しさだった。
パリ五輪を共に戦った選手がW杯メンバーが1人もいないことも「悔しかった」。直前まで選考に絡んだMF藤田譲瑠チマ、一時先発に食い込んだDF関根大輝やDF高井幸大が落選したのに対し、パリ五輪前にステップアップしたことで五輪参加を見送ったGK鈴木彩艶、MF鈴木唯人はメンバー入り。「もちろん自分が入れなかった悔しさもあるけど、そのメンバーでさえまだまだ足りないのが悔しい」と心境を吐露した。
だが、下を向いてもいられない。見据える先は2030年にスペイン、ポルトガル、モロッコ、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチンで広域開催される次回のW杯だ。運動量とパワーを兼ね備えたアタッカーという佐藤の個性は、間違いなく現代サッカーの潮流に適したものではあるが、ここから突き詰めるのはその先の「個人の質」だ。
「身近にW杯に5度目出る選手がいるのでその背中を見ているけど、掴めそうで掴めない位置だと思っている。ハードワークは正直、全員がやることだし、頑張ることは当たり前。それプラス個人の質、判断力が自分より全然上のレベルだと思うので、そこを上げていかないとメンバーにも食い込めない。向こうは海外でやっている選手がほとんどで、そこの基準とかレベルは二つ三つ違うので差は感じている」(佐藤)
4年後に向けたサバイバルは始まっている。W杯メンバー発表翌日という節目に味わった現状へのもどかしさも噛み締め、「もうやり続けることだけ。いまやっていることは全然間違いじゃないし、確実に積み重ねられているので、4年後に絶対に入れるように毎試合アピールしていきたい」と飛躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)
