アメリカのドナルド・トランプ大統領の側近が国際サッカー連盟(FIFA)に対し、今夏の北中米ワールドカップにおいて、出場権を獲得したイランに代えてイタリアを出場させるよう要請した。英紙『フィナンシャル・タイムズ』が報じた内容を英『ザ・ガーディアン』などのメディアが伝えている。

 同紙によると、要請を行ったのはトランプ政権の特使とされるパオロ・ザンポッリ氏。同氏自身がこの動きを認め、「私はトランプ氏と(FIFA会長ジャンニ・)インファンティーノ氏に、イランの代わりにイタリアを出場させるよう提案した」と述べたと伝えられている。イタリアの実績を理由として挙げ、4度のW杯優勝歴を持つ伝統が出場にふさわしいとの考えを示した。

 背景には政治的意図も指摘されている。トランプ大統領とイタリアのジョルジャ・メローニ首相の関係は、イラン戦争を巡るトランプ大統領によるローマ教皇への批判をきっかけに悪化。今回の提案はその関係修復も理由のひとつとしてみられている。

 イランは今月上旬、W杯参加のために試合開催地をアメリカからメキシコに変更することを求めていたが、FIFAに却下されていた。だが、22日には大会への準備が整っている声明を出していた。イタリアはW杯予選のプレーオフ決勝でボスニア・ヘルツェゴビナにPK戦の末に敗れ、3大会連続で出場権を逃していた。