2025年には千葉県内の化粧品工場を買収し、原料調達から生産までを内製化。中間コストを抑えながら品質を維持する体制を整えた。また、トレンドをいち早く取り入れるため、韓国に開発センターを設立。現地の大学教授と連携した独自処方の開発や、韓国の有名デザイン事務所によるパッケージ設計を行い、「トレンドは韓国、品質は日本」というグローバル戦略を打ち出した。同社の販売力を後押しするのが、既存の大規模な顧客基盤。コロナ禍に衛生マスク事業へと転換した同社は、売上を十数億円規模から100億円超へと伸ばした。衛生マスクは、ドラッグストアやホームセンター、スーパーなどを含め国内約3万店舗で販売し、日本国内で6000万人以上が利用、累計リピーター数は2800万人に達している。この顧客基盤を起点に、同社はスキンケアや食品といった領域へも事業領域を拡大。商品企画から開発、自社工場での生産、物流までを一貫して担う体制を背景に、カテゴリを横断しながら商品を展開している。現在、売上の約9割は日本市場が占めるが、同社はすでに中国や東南アジアなど海外での販売網も広がりつつある。日本発ブランドとして、品質だけでなく、デザインや価格、開発スピードを含めた商品力を磨きながら、世界で通用する商品を生み出すことを見据えている。ヴィーガナリー(Veganery by d'Alba)ヴィーガンを思想から習慣へ Veganeryが描くインナービューティー韓国発のヴィーガンコスメブランド「ダルバ(d'Alba)」から派生したヴィーガンウェルネスブランド「ヴィーガナリー(Veganery by d'Alba)」。日本市場でも認知を持つダルバのブランド資産を背景に、インナービューティー領域へと拡張する形で立ち上げられた。外側からのケアと内側からのケアを横断し、美容を生活全体で捉える設計が特徴だ。主力は植物性コラーゲン製品。魚由来コラーゲンに見られる匂いや味の課題に対し、ハイビスカスなど植物由来の原料から同様のペプチド構造を持つ成分を抽出する技術を採用し、摂取のしやすさを高めている。さらに、含有量を「2000mg」「3270mg」「5000mg」と段階的に設計し、生活者の習慣や目的に応じて選択できるラインアップを揃えた。特徴的なのは、ヴィーガンという価値を「制限」ではなく「選択の基準」として提示している点だ。韓国では倫理やトレンドの文脈で語られることの多いヴィーガンだが、日本では「安全性」や「信頼性」といった観点で受け止められる傾向がある。ヴィーガナリーはその違いを踏まえ、食べる美容としての安心感を軸に訴求を強めている。
韓国でのインナービューティーの広がりはいま、単なる商品トレンドにとどまらず、売り場そのものも変え始めている。オリーブヤングは2026年、ウェルネス特化の新業態「オリーブベター」を立ち上げた。一方、明洞では観光客を集める薬局が目立ち、医薬品に加えて再生クリームやサプリメント、機能性食品を前面に押し出している。オリーブヤング、ウェルネス特化業態「オリーブベター」を始動ヘルス&ビューティーストア「オリーブヤング」を運営する韓国CJオリーブヤング(CJ Olive Young)は2026年1月、ウェルネス特化型店舗「オリーブベター(Olive Better)」を立ち上げた。同社が掲げる「All Live Young(すべての人が、いつでも健康で美しく生きる)」の思想をベースに、外見的な美しさだけではなく、内面の健康やウェルビーイングまでを含めた提案へと領域を広げる。「オリーブヤング」でも、サプリメントや健康機能食品などは取り扱ってきたが、今回の新業態ではそれらを売り場の中心に据えた。インナービューティー食品や健康スナック、栄養補助食品、フィットネス関連商品、アロマ、ダーマコスメ(皮膚科学に基づいた化粧品)、睡眠関連商品、オーラルケアなどを横断的にラインアップする。「安眠」「デトックス」「集中力向上」といった目的別に編集している点も特徴だ。あわせて、プライベートブランド「オール・ザ・ベター(All The Better)」も販売。サプリメントや健康食品、プロテイン、ヘルシースナックなどを取り扱う。一部のサプリメントは1個単位での小分け販売にも対応する。