フランスが核弾頭の増強と保有数の非公表を表明 核軍縮への影響は?
フランスのマクロン大統領は2日、抑止力を強化するためとして、保有する核弾頭の数を増やす方針を表明しました。
マクロン大統領は2日、核戦略について演説し、フランスが保有する核弾頭の数を増やすよう命じたと話しました。理由は抑止力を強化するためで今後は、核兵器の保有数を公表しないとしています。
また、マクロン氏は、同盟国であるアメリカが、ヨーロッパに対し、自らの安全保障をより直接的に担うよう強く促しているとも話しました。これまでアメリカに依存してきた抑止力について、トランプ大統領の発言などを受け、対応を転換させる必要があると考えたとみられます。
マクロン氏は核抑止力を、ドイツやポーランドなど、ヨーロッパ諸国にも広げる考えで、核の合同演習への参加も視野に入れています。
ただし、核攻撃に関する意思決定は、フランスのみが行うとしています。冷戦終了後、フランスは、核弾頭の削減を進めてきましたが、世界の緊張の高まりを受け、再び核戦力の強化へと動き出したことになります。
2023年のG7広島サミットで、フランスのマクロン大統領も広島を訪れ、原爆資料館を見学したり被爆者の話を聞きました。
そして「広島ビジョン」には、核なき世界の実現へ向けた強い意思を確認するとともに、アメリカ、フランス、イギリスが核兵器の透明性に関して行動を取ってきたことから、他の国もこれに倣うことを求めるという内容が書かれました。
透明性向上は、核軍縮を進めるうえで欠かせないポイントです。どの国がどのくらいの核を持っているか明らかにしなければ、核軍縮は進みません。
4月にはNPT=核拡散防止条約の再検討会議が開かれます。NPTでは、これまで中国などに核軍備の透明性の向上を求めてきました。
フランスがそこに背を向けるならば、中国も応じない可能性があり、核軍縮の推進は負のスパイラルに陥るおそれがあります。
(2026年3月3日放送)
