発見からわずか”27年”で人間に食い尽くされた絶滅動物とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】
発見からわずか27年で人間に食い尽くされた「ステラーカイギュウ」
【ステラーカイギュウ DATA】
分類:哺乳類ジュゴン科
絶滅時期:1768年
生息地:ベーリング海
探検隊に見つかったのが運の尽き
カイギュウ(海牛)はクジラのようなフォルムを持っていますが、ゾウ類に近い海棲哺乳類です。現存する4種のうち1種はジュゴンで、残り3種がマナティーです。ステラーカイギュウはジュゴン科に属し、かつては北太平洋のベーリング海に生息していました。他のカイギュウの仲間が暖かい海に分布する中、冷たい海に適応した珍しい種といえるでしょう。
全長9mとジュゴンの3倍ほどの巨体を持つステラーカイギュウは、浅瀬に生えるコンブなどの海藻を主食としていました。そのため、海岸が流氷に埋まる冬場は食料が得られず、骨と皮ばかりになっていたといいます。
ステラーカイギュウの名は発見者の1人、ドイツ人医師で探検家のステラーにちなんだものです。ステラーは、ベーリング海の由来となったロシアの探検家ベーリングに同行し、彼の死後、探検隊を率いて生還。ラッコやオットセイとともに、ステラーカイギュウの存在を報告しました。
その際、肉がとてもおいしく、毛皮や脂肪も利用価値が高いことが知れ渡り、ステラーカイギュウは間もなくラッコ猟のハンターらの乱獲にあって絶滅します。発見からわずか27年。仲間思いの習性をハンターに利用されたのも、短期間で数を減らした大きな理由の1つでした。
コンブが好物の大海獣
浅瀬が流氷に覆われる冬季、脂肪を蓄えた巨体はすっかり痩せ細りますが、氷が解ける春になると海藻をガツガツ食べて繁殖を行います。
・全長9m、体重4tに達する巨体の持ち主。
・歯がないため、海藻を歯ぐきで噛みちぎって食べていた。
・現生のクジラやジュゴンにはある指の骨がない。
仲間思いのやさしさが仇に
傷ついた仲間を助けるように何頭も集まってくるので捕獲が容易でした。ハンター側もこの習性を利用したようです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明
