“がぶ飲み”要注意!「ペットボトル症候群」重症化で意識を失うケースも 専門家に聞いた水分補給の正しい方法
暑さが本格化する季節、熱中症対策としてこまめな水分補給は非常に重要です。しかし、何気ない飲み方が思わぬ健康リスクを招くこともあります。専門家に正しい水分補給の方法と、知っておきたい「ペットボトル症候群」の危険性について話を聞きました。
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今夏の平均気温は平年より高い見込み
(街の人)「毎朝、めっちゃ暑い」「絶対に運動する時、2リットルの水を飲み干すようにしています」「食べ物をまんべんなく食べるように気をつけています」
気象庁が発表した3か月予報では、今年の夏の平均気温は全国的に平年よりも高くなると見られています。厳しい暑さで警戒したいのが熱中症です。
161人の園児が通う大分市のえのくま幼稚園。登園後には園庭で遊ぶ時間を設けています。暑さが増すこの時期、園では水分補給の時間を作り、子どもたちの様子をチェックしています。
また、去年からは気温や湿度をもとに「暑さ指数」を測定する機械を導入。数値が高い場合には外での活動を中止するなど細心の注意を払っています。
長田文生園長:
「子どもや高齢者の熱中症のリスクは高いといわれていますので、預かっている以上、安全な保育環境を維持することに努めています」
“がぶ飲み”血糖値上昇の悪循環に
熱中症対策として水分補給は大切です。しかし、ただ単に水分を取ればよいというわけではありません。大分大学医学部の塩田星児准教授は、誤った水分補給が引き起こす「ペットボトル症候群」に注意するよう呼びかけています。
塩田星児准教授:
「いわゆる清涼飲料水や炭酸飲料には糖分が多く含まれていて、それをがぶ飲みすると血糖値が上がっていきます。血糖値が上がると口が乾き、また飲むという悪循環でどんどん血糖値が上がっていきます」
暑い日に清涼飲料水をがぶ飲みすると、体内の血糖値が急激に上昇します。その結果、再びのどが渇くという感覚に襲われ、「また脱水かも」と飲み物をさらに飲むことで、血糖値が上がっていくという悪循環に陥ります。
この状態が「ペットボトル症候群」です。症状は熱中症と似ており、だるさや腹痛が現れます。また、トイレに行く回数が増え、体の水分が失われ、さらに倦怠感や腹痛といった症状が出てきます。重症化した場合は意識を失うケースもあります。
大分大学医学部 塩田星児准教授:
「一気に飲むと、その分また次の飲み物が欲しくなるため、早く飲み過ぎないことが大切です。基本は水かお茶を飲むことが多いと思うんですけど、できたら経口補水液のようなバランスのとれたものを飲むほうがいいと言われています」
また、外出先などですぐに塩分を摂ることができない場合でも、塩田准教授は「まずは水を飲む、がぶ飲みしない程度に飲まれるといいと思います。それだけでも全然とらないよりはもちろんいいですから」とアドバイスしています。
国の統計によると、2023年には全国で1651人が熱中症で亡くなっています。年々リスクが高まる中、正しい知識を持ち、適切な水分補給を心がけることが命を守る第一歩となります。

