洋菓子店「シェ・タニ」賞味期限を改ざん “本来は期限3か月” の商品を1年間にわたり販売 熊本
熊本市の洋菓子店「シェ・タニ」が、売れ残った商品の賞味期限を改ざんして販売していたことが明らかになりました。
【写真を見る】店舗に貼られた「お詫びと臨時休業のお知らせ」 HPには謝罪文も
賞味期限を改ざんして販売していたのは、熊本市の洋菓子製造販売会社「シェ・タニ」です。
シェ・タニによりますと、去年(2023年)のバレンタインデー向けに販売したチョコレート菓子「アマンドショコラ」が大量に売れ残ったことから、賞味期限のシールを張り替えるなどして、約1年間にわたって7店舗で販売していました。
本来の賞味期限は、製造から3か月後の去年(2023年)2月28日でした。
店では本来、第三者機関の検査に基づいてすべての商品の賞味期限を設定していますが、「アマンドショコラ」は期間限定の商品のため、類似商品を参考にして、期限を延ばしたということです。
今年(2024年)9月に元従業員が熊本市保健所に公益通報したことで発覚し、保健所が9月18日から店を訪れるなどして調査を進めています。
店側の対応は
賞味期限は期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるほど品質が落ちるとは限りませんが、こうした改ざんは食品表示法に違反する恐れがあります。
現時点で健康被害はありませんが、店は不適切な表示で販売した商品の数は把握しておらず、店の担当者は「シールの張り替えをいつ誰が指示したのかなども分かっていない」と話しています。
店には10月15日までに返金に関する問い合わせが数十件寄せられているということです。
店は15日、ホームページに謝罪文を掲載していて、店の担当者は「意図的な改ざんではないが、改ざんと言われればそうかもしれない。今後は誤解を招く行為がないよう改善に努める」と話しています。
1991年創業「シェ・タニ」とは?今後の営業予定
熊本市で1991年に創業したシェ・タニは、バウムクーヘンやケーキなどの商品が人気で、現在は熊本県と大分県、千葉県の8店舗とインターネットでの販売を展開していて、従業員は約50人に上ります。
シェ・タニでは10月13日から一部の店舗で臨時休業していますが、保健所の調査などを経て、早ければ10月17日にも全店での営業を再開する予定です。