新スマホが出せないファーウェイの新戦略! 独自のHarmonyOS 2を使いスマートライフ市場で覇権復活を目指す
このHarmonyOS 2はファーウェイが独自に開発したOS。
従来のAndroid OSの代わりに今後のファーウェイ製のスマートフォンに標準搭載される。
しかしHarmonyOS 2が搭載されるのは、実はスマートフォンだけではない。
ファーウェイのあらゆる製品に、今後は搭載される予定なのだ。
スマートウォッチやタブレットはもちろん、スマートTVやスマート家電にもHarmonyOS 2は搭載される予定だという。ただしノートPCはWindows OSが引き続き使用される。
すべてのファーウェイ製デバイスがHarmonyOS 2で動くとなれば、アプリの共通化や異なるガジェット間で同じ操作をそのまま引き継ぐことができるというメリットも生まれる。
たとえばスマートフォンで仕事のメールを受信し、表計算アプリで確認しようと思っても、スマートフォン画面では狭くてシートが見づらい。
しかしHarmonyOS 2を搭載したタブレットがあれば、そのままタブレットに切り替えて、大画面で表計算のシートを見ることができるといった具合だ。

複数デバイス間でアプリを継続利用できる
また日常によくあるシーンとしては、スマートウォッチで電話を受信してそのまま長電話になることもある。この場合も、HarmonyOS 2ならスマートウォッチで通話したまま、付近にあるタブレットやスマートTVの大画面に通話を切り替え、しかも音声通話からビデオ通話に切り替えることもできるという。
身の回りにある画面をすべてシームレスに利用できる、これがHarmonyOS 2の特徴の1つだ。
さらに複数デバイス間でデータの共有も可能になるため、スマートウォッチで日常の健康データを取得し、スマートウォッチでお勧めレシピを検索すれば、健康データを元にしたレシピが入手できる。さらにレシピをスマートオーブンに転送し、健康に配慮した料理が作れる。
これも同一OSを、同社の機器に搭載しているからできることだとファーウェイは説明する。

健康データから最適レシピを検索し、スマート家電に調理メニューを送信できる
スマートフォンとスマート家電の連携は多くのメーカーが行っているが、まだ対応する家電が少ないため利用者はあまり多くない。
しかしファーウェイは中国国内で大手家電メーカーと協業することで、同社のスマートシステム「HiLink」対応のスマート家電は現時点で2億台以上が稼働しているという。
HarmonyOSは、すでにスマートTVに搭載されており、スマート家電への対応もはじまっていることから、数年もすればファーウェイのスマートフォンを持っているだけで多くのスマート家電のコントロールできるようになる。
さらに最適な温度調整や料理の提案など、スマートライフを楽しむ世界も実現するかもしれない。
とはいえ問題もある。
ファーウェイは、アメリカ政府の経済制裁を受けたことで、スマートフォンの新製品の投入で制限がかかっている。事実上、米市場などに新規のスマートフォンが展開できていない。
そこで過去数年に販売されたモデルも含めた約100機種のファーウェイ製スマートフォンをHarmonyOS 2に対応させ、スマートライフの中心となる機器として利用できるようにする考えだ。
ここ1-2年内で発売されたスマートフォンは日常利用では十分なスペックを実現できていただけに、HarmonyOS 2を中心にしたファーウェイの新しい戦略はユーザーの利便性に繋がるだろう。

ファーウェイの最新モデル「P50」は春の発売予定だったがまだ市場に出てきていない
またライバルでもあるシャオミなどのメーカーも、だまっていないだろう。
当然スマート家電対応で、対抗してくるのは目に見えている。
こうした逆境はまだ続きそうだが、
ファーウェイがどのように対抗していくか?
今後が、ファーウェイ戦略の見せ所となるだろう。
ファーウェイは、一時はスマートフォン出荷量で世界シェア1位、中国でも長らく1位をキープしていた企業である。
HarmonyOS 2という基盤ができたことで、ファーウェイの逆襲が始まることに期待したい。
再び、どんな革新的なスマートフォンを出してくのか? 今後が気になるところだ。
執筆 山根康宏
