コロナ禍で掴んだリーグ2連覇——ジャイアンツ密着カメラが見たシーズン舞台裏とは
スポーツチャンネル「DAZN(ダゾーン)」は昨年に引き続き、ジャイアンツの裏側に迫ったオリジナルドキュメンタリー作品「GIANTS 2020 −INSIDE−」を5回にわたって配信する。
チームに密着し続けた球団カメラが撮影した映像を使い、選手やチームスタッフの素顔や本音を余すところなく伝える本作品。優勝を決めた翌日の11月1日からエピソード1「密着カメラが見たシーズン舞台裏」が配信された。
――「GIANTS 2020 ーINSIDEー」を見る/DAZN
選手と正面から向き合った原監督

新型コロナウイルス感染拡大の影響によって開幕が約3カ月遅れ、プロ野球史上初めて無観客で開幕戦が行われた未曾有のシーズン。最後まで戦い抜ける保証もなく、誰もが不安を抱える中で開幕を迎えたことは想像に難くない。そんな状況だからこそ際立って見えるのが、原辰徳監督のモチベーターとしての資質だ。
開幕戦のプレーボールを1時間後に控えた全体ミーティングで、指揮官は明るく張りのある声で、選手たちの顔を見渡しながらこう語りかけている。
「さあ、みんなの努力によって今日、開幕を迎えます。あとはもう思い切って暴れてもらうと。ジャイアンツらしく、思い切って戦うということをね、1人ひとりが肝に銘じて。長丁場になりますよ。どんなことがあったって、同じ今の精神状態で戦ってもらうことを願います」
ジャイアンツのように個々の能力が高いチームの場合、選手たちを育てる能力より、本来の実力を発揮させる能力が指揮官に求められる。どれだけ優れた野球観や戦術論を備えていても、実際にグラウンドでプレーする選手たちが実践できなければ意味はない。その点、原監督の言葉や話し方には選手たちの不安を払拭し、前向きな気持ちにさせるパワーが宿っているように感じた。
また、原監督は四番・サードの重責を担う岡本和真に対しては、同じ立場の大先輩である長嶋茂雄終身名誉監督、そして原監督自身と比較しながら長所・短所を指摘する言葉をかけ、球団史上最多となる監督通算1067勝を達成した試合で決勝ホームランを打った主将の坂本勇人に対しては「今は彼に育ててもらっている」という表現で厚い信頼を示した。
前半戦、調子を落としていた吉川尚輝には付きっ切りで打撃指導をし、復調へと導いている。選手一人ひとりと正面から向き合う言葉と姿勢は、選手たちを大いに勇気づけたはずだ。
開幕前から練り上げた“準備”

開幕戦でチーム通算6000勝を達成し、上述のとおり原監督が通算1067勝の球団新記録を樹立するなど、様々な話題があった今シーズンのジャイアンツ。中でも話題を呼んだトピックが8月6日、甲子園球場での阪神タイガース戦で、野手の増田大輝が中継ぎ登板したことだろう。
増田は3人に対して投げ、1四球を与えながら2人を打ち取ってイニングを終わらせたものの、この起用は当然ながら物議を醸した。それでも、原監督は「チーム最善策の中で使った用兵」と言い切っている。開幕前から“準備”していたことがその背景にあったという。
コロナ禍の中で迎えた今シーズンは試合数が120試合と例年より少なく、3カ月遅れということもあって過密日程を余儀なくされた。リズムをつかめず調子を崩す選手やチームがあり、ケガ人も続出する中、原監督はあらゆる事態を想定し、それらを乗り越えるための準備をしてきた。増田の投手起用も急場しのぎの策ではなく、周到に準備した戦術の一つだった。
こうした原監督の姿勢はチームスタッフの間にも浸透しており、宮本和知投手チーフコーチは控えの投手陣たちを対象にした、ある緊急事態を想定した別の準備を進めていた。宮本コーチはその状況について「年に1、2回ある」と語っているが、100試合以上を戦う中でわずか1、2回の事態を想定するところにプロ意識の高さを感じる。
選手、スタッフが見せるプロ意識

この作品では原監督だけではなく、様々な選手、スタッフにスポットライトが当てられている。岡本和真は4番バッターとしての打撃に加え、サードの守備に対する強いこだわりを語ってくれる。
7月に東北楽天ゴールデンイーグルスから移籍した高梨雄平は、変則的なフォームを最大限に生かす独特な練習法の一端を見せてくれた。自分の体をゴムの棒に例えた説明が興味深い。
リリーフ登板が話題になった増田大輝は、本来は“足のスペシャリスト”で、代走としての起用が多い。いつ訪れるか分からない出番で、一瞬の勝負を制するために準備をする様子からは、職人のプライドが感じられる。
そして、昨シーズン限りで現役を引退し、そのまま指導者に転身した阿部慎之助2軍監督。厳格な指導で若手を鍛え抜いているイメージもあるが、元木大介ヘッドコーチが虫垂炎で離脱し、ヘッドコーチ代行を務めた際には、彼の指導を受けた“阿部チルドレン”たちが結果を残し、感慨深げな表情を見せた。
貴重な映像で選手たちを追い掛ける
それぞれが役割を果たしながらチームとしての一体感をつくり上げ、つかんだ2年連続の栄冠。球団カメラの映像からは、戦い続ける選手やスタッフの様子が伝わってくる。
当然、普段の野球中継では見ることのできないダグアウト裏やブルペン、室内練習場、選手サロン、そして監督室までカメラが密着しているので、貴重な映像が満載となっている。優勝が決まって原監督が胴上げされるシーンでも、今まであまり見たことのない視点からの映像が撮影されている。
11月9日から配信されるエピソード2のテーマは「コロナウイルスと巨人」。ジャイアンツは新型コロナウイルス感染拡大の影響を少なからず受けているが、その中でチームはどのように動いていたのか。こちらも注目だ。
今シーズンは球場を満員にすることができず、今までのように声を出したり、立ち上がって飛び跳ねたりしながらの応援も自粛しなければならなかった。その中でも、選手はファンのために懸命のプレーを続けてくれた。その記録がここにある。
現地で応援できずにフラストレーションを溜め込んでいたジャイアンツファンにはもちろんオススメだが、すべての野球ファン、スポーツファンにもぜひ見てほしい作品だ。
――「GIANTS 2020 ーINSIDEー」を見る/DAZN
(文=池田敏明)
GIANTS 2020 ーINSIDEー 配信スケジュール
<#1:密着カメラが見たシーズンの舞台裏> 配信中
JERAセ・リーグ連覇を目前にした読売ジャイアンツ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3か月も遅れて開幕したシーズンを、チームはどのように戦ったのか。シーズン大半を首位を走り続けた裏で、原辰徳監督は選手たちに何を語り、選手たちはどのように応えたのか。絶妙な選手起用と、巧みな作戦の陰でコーチ陣は何を考えていたのか。さまざまな視点から2020シーズンの軌跡を総括する。
<#2:コロナウイルスと巨人> 配信中
2020年2月1日、日本一奪還へ向け始動した読売ジャイアンツだが、世界中で新型コロナウイルス感染拡大が発生。この影響で3月20日に予定されていた開幕は延期となり、先の見えない日々が始まる。ここでは、開幕延期から6月19日の開幕日までの選手、監督、コーチ、チームスタッフがコロナ禍でどんな動きをしたのかを振り返る。
<#3:指導者1年目、阿部慎之助2軍監督に迫る> 2020年11月20日配信予定
今季から指導者の道を歩みだした阿部慎之助2軍監督。夜間練習も取り入れるスパルタ指導で若手選手たちを鍛え上げていく。直江大輔投手に伝えたという「ドゥクシ投法」をはじめ、阿部2軍監督の奮闘ぶりを球団カメラの映像で追う。
<#4:菅野智之 “勝ち続けるエース”の素顔> 2020年12月4日配信予定
開幕から13連勝という、球団新記録を達成したエース・菅野智之投手。開幕前には新フォームに取り組むなど、さらなる進化を追い求めた努力が実を結んだ形となった。菅野投手が連勝記録を打ち立てる要因は何にあったのかを探る。
<#5:主将・坂本勇人、2000安打達成までの道のり> 2020年12月18日配信予定
新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が延期となり、史上最年少での通算2000安打達成とはならなかった坂本勇人選手。しかし調整が難しい中でも、主将としてチームを牽引し、自身の記録へ向けても着実にヒットを重ねていった。そんな坂本選手の通算2000安打達成までの軌跡を独占インタビューを通して本人と共に振り返る。
<#1:密着カメラが見たシーズンの舞台裏> 配信中
JERAセ・リーグ連覇を目前にした読売ジャイアンツ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3か月も遅れて開幕したシーズンを、チームはどのように戦ったのか。シーズン大半を首位を走り続けた裏で、原辰徳監督は選手たちに何を語り、選手たちはどのように応えたのか。絶妙な選手起用と、巧みな作戦の陰でコーチ陣は何を考えていたのか。さまざまな視点から2020シーズンの軌跡を総括する。
<#2:コロナウイルスと巨人> 配信中
2020年2月1日、日本一奪還へ向け始動した読売ジャイアンツだが、世界中で新型コロナウイルス感染拡大が発生。この影響で3月20日に予定されていた開幕は延期となり、先の見えない日々が始まる。ここでは、開幕延期から6月19日の開幕日までの選手、監督、コーチ、チームスタッフがコロナ禍でどんな動きをしたのかを振り返る。
<#3:指導者1年目、阿部慎之助2軍監督に迫る> 2020年11月20日配信予定
今季から指導者の道を歩みだした阿部慎之助2軍監督。夜間練習も取り入れるスパルタ指導で若手選手たちを鍛え上げていく。直江大輔投手に伝えたという「ドゥクシ投法」をはじめ、阿部2軍監督の奮闘ぶりを球団カメラの映像で追う。
<#4:菅野智之 “勝ち続けるエース”の素顔> 2020年12月4日配信予定
開幕から13連勝という、球団新記録を達成したエース・菅野智之投手。開幕前には新フォームに取り組むなど、さらなる進化を追い求めた努力が実を結んだ形となった。菅野投手が連勝記録を打ち立てる要因は何にあったのかを探る。
<#5:主将・坂本勇人、2000安打達成までの道のり> 2020年12月18日配信予定
新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が延期となり、史上最年少での通算2000安打達成とはならなかった坂本勇人選手。しかし調整が難しい中でも、主将としてチームを牽引し、自身の記録へ向けても着実にヒットを重ねていった。そんな坂本選手の通算2000安打達成までの軌跡を独占インタビューを通して本人と共に振り返る。
[PR企画: DAZN × ライブドアニュース]