写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

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 2018年11月、兵庫県芦屋市の医師、久保田秀哉被告(51)が運転していたポルシェが、同県尼崎市の阪神高速道路を時速216キロで走行し、トラックに衝突。トラックの運転手(当時70)を死亡させたとして危険運転致死などの罪に問われた裁判員裁判で、神戸地裁は先月27日、危険運転致死罪の成立を認め、懲役8年(求刑懲役10年)の判決を言い渡した。

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 18年11月25日昼すぎ、久保田被告は大阪方面に向かう阪神高速上り線を走行中、後から来たBMWに追い抜かれたことにキレ、アクセルを踏み込んだ。BMWの後を猛スピードで追い掛け、時速216キロでS字カーブに進入。車体が横滑りし、制御不能となり、中型トラックに突っ込んだ。衝突の弾みでトラックは横転し、運転手の男性は頭を強く打ち死亡した。久保田被告は17年3月に免許取り消し処分を受け、無免許運転だった。

 弁護側は裁判で「カーナビ操作による脇見運転が原因だ」と過失運転致死罪に当たるとして、執行猶予付き判決を求めていたが、裁判長は「この速度でカーナビを操作したとは考え難く、仮に操作したとすれば無謀だ」と弁護側の主張を退けた。

■わがまま放題で入院先を追い出される

 久保田被告は事件後、兵庫県警の取り調べに対し、「弁護士にしか話しません」とダンマリを決め込み、その後、「70キロ前後で走行していました」と平然とウソをついていたという。

「久保田被告は事件直後、炎上するポルシェから自力で抜け出し、肺挫傷を負ったと訴え、兵庫県内の病院に搬送され、入院しました。ところが入院先の病院で『オレは医者やぞ』と看護師に威張り散らし、ふんぞり返ってわがまま言い放題だったそうです。あまりの横柄な態度に病院側は激怒。大したケガではないと判断し、久保田被告をさっさと退院させた。県警は久保田被告のケガの回復を待って逮捕する予定でしたが、軽傷という病院の判断に従い、事件の翌日に逮捕しました」(捜査事情通)

 久保田被告をよく知る知人がこう言う。

「研修医時代から『東大医学部卒』と吹聴していましたが、実際は東大理科1類から大阪大学医学部に学士入学しています。赴任先の病院でも患者さんにエラソーな態度で接するものだから苦情が絶えず、病院を転々としていました。上司に注意されると、ムキになって『自分は悪くない』と反論し、後輩や看護師には威圧的な態度を取る。社会に対する適応能力が完全に欠如していました」

 事件後、亡くなったトラック運転手の妻は「真面目で働き者だったのに……」と涙を流した。罪の意識も感じられず、自尊心まみれの男に貴い命を奪われ、ふびんで仕方ない。