試合後に健闘を称えあう両チームの選手たち【写真:荒川祐史】

写真拡大

前半はわずか2点差、優勝候補も認める日本の健闘

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日、東京スタジアムで準々決勝が行われ、日本は南アフリカに3-26で敗れた。過去2度の優勝を誇る強豪に対し、堂々と渡り当たった。勝利した南アフリカの選手たちも日本の健闘に拍手を送っている。

 優勝2度を誇るスプリングボクス(南アフリカのチームの愛称)にとっても、日本との準々決勝は決して楽な試合ではなかった。南アフリカが4位で日本が6位と、試合前の世界ランクの差はわずか。南アフリカにミスもあったとはいえ、前半は5-3とロースコアの接戦だった。地力の差が出た後半には2つのトライで突き放したが、途中までは決勝トーナメントらしい白熱した一戦だった。

 ラシー・エラスムスHCは「ハーフタイムを終えてとても大変だったけど、5点先に取れてその後うまくいった。前半に2、3トライしたかったけど、点を得られなかった。でも、その後にチームの強みを発揮できたと思う。控えもよくやってくれた。日本のチームもよりフィットしていた。でも最後はうまくいった」と日本を称えつつ、振り返った。

 2015年大会では日本は南アフリカを34-32で破り、「世紀の番狂わせ」「ブライトンの奇跡」と語り継がれる試合となった。南アフリカにとっても、1次リーグの初戦で足をすくわれた格好となった当時と、決勝トーナメントで対峙した今回とでは状況が全く違う。負けるわけにはいかないという意地とプライド、日本に対して全ての力を持って当たった。

 FLシヤ・コリシ主将は「リーチがどんなやり方をしてくるかわかっていたけど、戦いは素晴らしかったです。素晴らしいスタジアムで日本の国民の皆さん、素晴らしいチームを本当に誇りに思うべきだと思う。凄いスピードで戦うことのできるチームだとわかっていた。どこで戦うべきかわかっていた。サポーターの皆さん、本当にありがとうございました」と、ホームの声援を含め日本に拍手を送った。

POM選出のデクラーク「日本の選手たちが本当によくやってきた」

 またプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選出されたSHファフ・デクラークも「日本の選手たちが本当によくやってきた。ディフェンスが大変だった。ファンの方々も称賛したい。とてもフィジカルなゲームだった。僕たちもスペースを取らないといけない」と賛辞を並べ、日本へのリスペクトを示した。

 世界最強のフィジカルを持つと言われる南アフリカの司令塔SOハンドレ・ポラードも「(日本は)フィジカルなチームと言われているけど、実際に対峙してみて、皆さんが思うよりもさらにフィジカルなチームだと思いました」とうなずいた。

 さらに「日本はティア2か?」という質問には「全然、そうは思いません。そうは思いませんよ」と強調。前回大会で番狂わせを味わった当時も出場していた、25歳は最後まで日本を世界的な強豪だと認めていた。

 最後は23点差をつけられた。スコアだけみれば完敗かもしれないが、日本のラグビーは南アフリカの選手たちに確かなインパクトを残した。(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)