エアロスミスのギタリスト、ジョー・ペリーがビリー・ジョエルの楽屋で卒倒したことを受け、この秋のソロツアーをキャンセルした。「医師による治療は終わったものの、今年いっぱい休養することにした」と、ペリー側が公式声明を出した。

ビリー・ジョエルの楽屋で卒倒したという衝撃のニュースから10日経ち、エアロスミスのギタリスト、ジョー・ペリーが11月最終週にスタートするはずだった秋のソロツアーをキャンセルすることになった。プレス発表によると、「医師による治療は終了したものの、エアロスミスのギタリストは今年いっぱい休養することにした。ペリーはこのソロツアーを楽しみにしていたファンに謝罪するとともに、2019年に再びみんなと会うことを楽しみにしている」ということだ。

ペリーがビリー・ジョエルのコンサートに登場したのは11月10日のマディソン・スクエア・ガーデンで、ライブ中盤に演奏された「ウォーク・ディス・ウェイ」に加わった。しかし、ペリーがステージを降りてまもなく、彼が病院に緊急搬送されたというニュースをTMZが報じたのである。このニュースによると、楽屋でペリーが失神したあとで救急救命士が40分間の救急治療を施したという。気管チューブで気道を確保したあとで体内に酸素を送り込んだと、ペリーの関係者がそれを裏付けた。それから3日後にペリーのInstagramに「回復しているよ。みんなの愛と支援に感謝だ」という短いメッセージが投稿された。

今回と同様の出来事が、実は2016年にニューヨークのブルックリンで行ったハリウッド・ヴァンパイアーズのライブでも起きており、このときはステージ上でペリーが倒れたのだった。ハリウッド・ヴァンパイアーズはペリーの他にアリス・クーパーとジョニー・デップが参加しているスーパーグループで、この夜、ペリーは最初から体調不良で、ライブ終盤にドラムライザーに向かってフラフラと歩いて行き、そのまま床に倒れてしまったのである。ニューヨーク市警の警察官によって舞台から降ろされたペリーは、後にこの出来事は「体内の水分不足と過度の疲労」によって引き起こされたと言い、数週間後にはステージに復帰していた。

今年前半にペリーはソロ・アルバム『Switzerland Manifesto(原題)』をリリースし、このソロ・アルバムを携えて新バンドでツアーを行う予定だった。新バンドには、エクストリームのフロントマンのゲイリー・シェローンと、バンドメイトであるエアロスミスのギタリストのブラッド・ウィットフォードが参加している。しかし、今回のソロツアーがキャンセルされたため、次回ペリーが公に姿を表わすのは、2019年2月1日にジョージア州アトランタで行われるスーパーボウルのコンサートになるはずだ。その後、4月にはラスベガスのパークMGMリゾートのパークシアターにレジデンスとして出演する予定になっている。