中国メディア・一財網は13日、北京大学の調査グループが実施した「中国民生発展報告2015」で、財産・教育・医療など中国社会における不平等が拡大していることが明らかになったと報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・一財網は13日、北京大学の調査グループが実施した「中国民生発展報告2015」で、財産・教育・医療など中国社会における不平等が拡大していることが明らかになったと報じた。

 記事は、同報告について北京大学が25省・直轄市にある都市・農村の計1万4960世帯を対象に実施した調査を基に、国民生活の状況や格差とその背景についてまとめたものであると紹介。

 財産の不平等拡大については「頂点にいる1%の世帯が、全国の財産の約3分の1を占有している。下層の25%にあたる世帯が所有する全国の財産はわずか1%前後だ」とした。また、教育の機会や健康の保障においても非常に顕著な格差が生じていると伝えた。

 教育では「努力すれば大学に受かる」という話が説得力を失いつつあり、地域的な差、性別間の差が拡大していると解説。戸籍や父母の学歴、共産党員かどうかなどといった、努力とは関係ない要素が教育資源の獲得に与える影響がこの30年で上昇したとした。

 医療や健康の保障では、農村住民でうつ症状の傾向が強いほか、高血圧などの慢性疾患も目立つと指摘。新農村医療保険の加入率が高い一方で、その保障レベルは都市より明らかに低いと紹介した。

 「豊かになれるものから豊かになる」という「先富論」のもとに急発展を遂げてきた中国社会。その結果、一部の国民は大きな富を手に入れる一方で、いまだに発展から取り残されている層も存在する。急発展によって生まれた経済格差は、教育や医療といった社会保障分野の格差も生んだ。転換期を迎えた中国社会、格差の拡大を食い止めて縮小の方向へと進んでいくのだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)