「両陛下は愛子さまの恋愛結婚を望まれている」 旧宮家の男系男子が「お婿さん」候補に挙がるが… 新たな論争の火種に
「すでに議論は尽くされており……」
「皇室典範改正」の議論が大詰めを迎えている。今国会での法案成立が濃厚となる中、注目を集めているのが愛子さまの結婚問題だ。旧宮家から皇室入りする可能性のある男系男子が「お婿さん」候補に挙げられる一方で、新たな論争の“火種”にもなっているという。
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5月23日、自民党の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」会長を務める麻生太郎副総裁(85)は、地元・福岡市で開かれた党会合で、
「いよいよ取りまとめの段階に入っている。今国会中の(典範)改正に全力で取り組む」
と、強い意欲を見せていた。およそ1年ぶりとなる与野党協議が4月に再開され、5月15日に開かれた全体会議では、全13党派の見解が出そろった。政治部デスクによれば、
「議題となっているのは、(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する(2)旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える、の2点です。(1)については、おおむね各党の合意が得られていますが、(2)は自民や日本維新の会が『第一優先』と位置付ける一方で、中道改革連合内の一部は慎重な姿勢を崩していません」

憲法学が専門で日本大学名誉教授の百地章氏が言う。
「すでに議論は尽くされており、7月に会期末を迎える今国会での成立は十分可能だとみられています。目下、焦点となっている旧宮家から養子を迎える案は、皇統に属する男系男子を確保するための特別措置となります。つまり恒久法である皇室典範そのものを改正するのではなく、時限立法として特例法を制定することになると考えられます」
「4宮家に未婚の男系男子がいるとの前提で議論」
この養子案については昨年4月、玄葉光一郎・衆院副議長(当時)が与野党協議終了後の会見で「4宮家に未婚の男系男子がいるとの前提で議論が行われてきた」旨を明かしている。
その4宮家とは、1947年に皇籍離脱した旧11宮家のうち賀陽(かや)・久邇(くに)・東久邇・竹田の各家を指す。
麗澤大学教授の八木秀次氏によると、
「政府側がそういう説明をしたということは、すでに事務方が“応じてくれる人はいる”との感触を得ていると考えるのが自然です。実際、私も“必要とあれば皇籍復帰する考えを持つ男系男子が4人ほどいる”と聞いています」
加えて、保守派の中には早くも、皇室入りする旧宮家の男系男子と愛子さまとのご成婚を望む声も上がっているのだが、
「仮にそうなれば、愛子内親王殿下は妃殿下として皇室にお残りになり、男児が生まれれば天皇家直系かつ男系男子となります。『皇位継承』と『皇族数確保』という二つの観点から理想的だと考える人たちがいるのは事実です」(同)
「“政略結婚だ”と反発の声が」
一方で、典範改正を目指す“前のめり”の動きに疑問を投げかけるのは、象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院教授の河西秀哉氏だ。
「愛子さまの結婚問題と養子案を絡めて議論されることの多い昨今の風潮には強い違和感を覚えます。そもそも上皇さまも天皇皇后両陛下も2代続けて恋愛結婚でした。しかし現在進む議論では、一番重要な愛子さまのご意思が考慮されていないように映ります。それゆえ旧宮家の男系男子と愛子さまのご成婚を望む声に対し、“政略結婚だ”と反発の声が上がっているのです」
実際、宮内庁でも不協和音が生じている。
「陛下と皇后さまも、娘である愛子さまのお気持ちを尊重するお立場に変わりはありません。できれば、自然な人間関係の中で恋愛結婚されるのが望ましいと考えておられると伺っています。それに反するような形で、養子として皇室入りする可能性のある方が愛子さまの結婚相手に擬せられる論調に対し、庁内では不快感を示す人間も少なくありません。他ならぬ上皇后さまもまた、こうした動きには少なからぬ困惑を覚えておられるといいます」(宮内庁関係者)
5月28日発売の「週刊新潮」では、4宮家に11人いるという「愛子さまのお婿さん候補」の詳細を含め、皇室典範改正を巡る動きについて詳しく報じる。
「週刊新潮」2026年6月4日号 掲載
