森保ジャパン左のキーマン初W杯へ独占インタビュー 三笘欠場ショックも「中村敬斗を出せれば良い」
サッカーW杯北中米大会に臨む日本代表メンバー26人に選出されたMF中村敬斗(25=Sランス)が23日までにスポニチ本紙の独占インタビューに応じた。好連係を見せてきたMF三笘薫(29=ブライトン)が欠場となった中、期待がさらに増したドリブラーが心に秘めてきた思い、自身初となるW杯への覚悟を語った。森保ジャパンは24日に集合し、25日から本大会へ向けていよいよ本格始動する。
いよいよ自身初のW杯が幕を開ける。チーム合流を目前に控え、中村は「今のところ、まだW杯の実感がない。日本代表チームの活動も始まっていないので、正直、分からないです」と屈託ない笑みを浮かべた。
森保ジャパンをけん引してきたMF三笘薫がケガで選外となった。W杯アジア最終予選、3月の親善試合イングランド戦などで左サイドで好連係を見せてきた中村にとっても、ショックは大きい。なかなか言葉が出なかった。そして選びながら言葉を紡いだ。
「薫くんの存在は相当、大きいです。本人が一番悔しいと思いますが、チームとしても悲しいです。イングランド戦では初めて先発で左サイドのコンビを組んだのですが、うまく連係ができた。薫くんは周囲の選手に合わせるのも上手。誰も代わりはできません。でも僕だけが持つ良さもある。中村敬斗を出せれば良い。選ばれなかった人や負傷で来られなかった人たちの思いも背負って戦いたいと思っている」
左サイドの主軸として日増しに期待値は上がるが、決して浮つくことはない。「代表ではほとんど薫くんか南野選手と左サイドを組んでいた。開幕までの同サイドでの連係構築が重要になる」。W杯アジア最終予選後の親善試合6試合中5試合でコンビを形成してきた2人が欠場となる中、6月14日の1次リーグ初戦オランダ戦までの3週間を重視。その上で、これまで積み上げてきた自身の歩みを信じて戦う覚悟だ。
ここまでは苦しい一年だった。ただ決して逃げなかった。
「24〜25年シーズンはリーグ・アン(1部)で11得点。リーグ・ドゥ(2部)の選手じゃないというのを分かってくれている人も多かったけど、結局、シーズンが始まったら、自分のいる場所で結果やパフォーマンスを見せるしかなかった。ずっと“中村敬斗は2部レベルの選手じゃないと思わせるしかない”と考えていた。ある意味でプレッシャーでしたね」
2部に降格したSランスとの移籍交渉が折り合わず残留。一時は体調を崩し、チームに再合流したのは9月に入ってからだった。覚悟を決め、1年での1部昇格を目指して戦った。終盤に失速したチームは目標を達成できなかったが、自身はキャリアハイのリーグ14得点を記録した。
森保ジャパンでも覚悟の連続だった。昨年10月の親善試合ブラジル戦で1得点。王国初撃破で手応えをつかんだと思われたが「納得していません。正直、全体的なパフォーマンスを見たら微妙だなと思っています。強豪相手にもゴールやアシスト以外の何かを残せるようにならないといけないと痛感した」という。2部リーグ所属だからこそ、結果以上のものを示さなければならない――。
一方で「相当な手応えがあった」と振り返ったのが1―0で勝利したイングランド戦。決勝アシストだけでなく、左サイドからの突破や相手を上回る攻守の切り替えの早さで圧倒。今季プレミアリーグ王者に輝いたアーセナルのDFホワイトとのマッチアップを制した。
ドイツやスペインを撃破し、「視聴者的な感覚で“凄いなぁ”と見ていた」という前回の22年W杯カタール大会。A代表に初招集された23年3月以降は「爪痕を残したい」と謙虚に言い続けた。あれから約3年。今や欠かせない戦力に成長した。
「とにかく、いつも通りのプレーをして、チームの力に少しでもなれればいい。その思いをどの大会よりも強く持って臨みたい」。日本屈指のドリブラーは強い思いを持って自身初の大舞台へ臨む。

