【バス事故から1週間】バス手配の相違…学校とバス会社で食い違う主張 危険運転の実態…若山容疑者は2週間で3回の事故《新潟》
事故から1週間。バスと運転手の手配をめぐり、高校とバス会社の主張の食い違いは平行線をたどっています。
そのような中、事故前後の生徒たちの緊迫した様子や事故を起こした容疑者の危険な運転が徐々に明らかになってきました。
ゴールデンウィーク終盤をおそった痛ましい事故。
6日、福島県の磐越自動車道で北越高校・男子ソフトテニス部の部員20人を乗せたマイクロバスがガードレールなどに衝突する事故が発生しました。バスは練習試合に向かう途中でした。
そのほかバスに乗っていた生徒や、事故にまきこまれた後続の車に乗っていた人など20人が重軽傷をおっています。
バスを運転していた胎内市の無職、若山哲夫容疑者・68歳が過失運転致死傷の疑いで逮捕されました。
バスはレンタカーで、運転手は学校関係者ではありませんでした。
問題となっているのはそのバスや運転手の手配についてです。
バスの手配を担当した蒲原鉄道は北越高校から「レンタカーと運転手を依頼された」と主張。
一方、北越高校は「レンタカーや運転手を依頼したことはない」として“貸し切りバス”を依頼した認識だと説明しています。
【蒲原鉄道 金子賢二 営業担当】
「学校さんの保護者とかいろんなところの先生の話し合いの中でやっぱり予算組のところがありますので青ナンバーを使いますとやっぱり今高くつきますので結果的に安いものを探して」
Q学校の方は部活の顧問の先生?
「そうですね」「学校さんのほうから『運転する人がいないんだよね』って話になってきましたので運転手さんをご紹介しましょうかというところで手配して」
【北越高校/男子ソフトテニス部寺尾 宏治 顧問】
「蒲原鉄道にバスの運行を依頼したとの認識でありバスは蒲原鉄道のバス運転手は蒲原鉄道の運転手であると認識していました」
これらの手配は蒲原鉄道の営業担当が“ボランティアとして受けた”としていて、運転手は蒲原鉄道の営業担当が知り合いから紹介してもらったということです。
また、運転手への報酬を巡っては…
【蒲原鉄道 茂野 一弘 社長】
「うちの会社の人間ではないのでその辺は学校さんのほうでの費用弁償という話をどの程度あるのかということで学校さんのほうからドライバーさんのほうに手当があれば払っているというふうに」
しかし、学校側の会見では事故現場にあったカバンの中からお金の入った封筒が見つかったという説明が…
【北越高校 灰野正宏 校長】
「蒲原鉄道の担当者から運転手に渡されたと思われる手当の封筒(が見つかった)…『手当・高速・ガソリン』『高速はカードにてと書いてあった』
Q)いくら入っていた?
「3万3000円です」
表には運転していた若山容疑者の名字、『若山様』と書かれていたといいます。
責任の所在はどこにあるのかいまだ両社の主張はすれ違ったままです。
事故はなぜ起きてしまったのか…
顧問が乗りあわせていなかったという事故直後のバスの車内では、生徒たちだけで懸命に救助活動をおこなっていたことが、バスに乗っていた生徒の関係者への取材でわかっています。
生徒たちからは…
『救急車!』
『ハサミちょうだい!』
救急車や、シートベルトを切るためのハサミを求める声が飛び交ったといいます。さらに…
『誰か発えん筒!』
後ろから来る車に追突されないように生徒たちだけで発えん筒をたいたといいます。
また、電話越しの救急隊員の指示に従い、重傷の生徒の手を握って…
『大丈夫だよ!』『すぐ救急車来るよ!』
励ますような声かけも行ったということです。
この事故で亡くなった稲垣さんは優しく明るい生徒だったといいます。
【北越高校/男子ソフトテニス部寺尾 宏治 顧問】
「先輩や大人からすごくかわいがられるような人なつっこい性格の生徒で後輩の面倒をすごく優しく見てくれるような子でした」「明るく活動してくれて、チームの盛り上げ役になってくれてましたし…みんなも一緒ですが大好きでした」
捜査関係者によると生徒たちは事故前からバスの走行に身の危険を感じていたといいます。
事故の直前、動画を撮影し、保護者に「死ぬかも」という趣旨のメッセージを送信。
動画にはバスが車線をはみ出して走る様子や、事故直前にカーブを曲がらずガードレールの方向に直進する様子などが映っていたことが新たにわかりました。
若山容疑者が行っていた危険な運転…
◇ ◇
こちらは事故当日の午前4時半すぎレンタカー会社近くの防犯カメラの映像です。
バスを借りた直後に若山容疑者が運転していたとみられます。
このバス…映像から、対向車線に大きくはみ出して走行していることがわかります。
そして午前5時半すぎ。北越高校の男子ソフトテニス部の部員を乗せ福島県に出発しました。
若山容疑者は磐越道で事故を起こす前にも頻繁に事故を起こしていました。
◇ ◇
5月1日に若山容疑者が運転していた軽自動車です。
フロント部分が大きく破損し…ボンネットは変形し折れ曲がっています。
こちらはその時若山容疑者が起こした事故の映像です。
数台の車が止まる中に、同じ軽自動車があるのがわかります。
車の中には若山容疑者らしき人物が電話をしている様子も。
若山容疑者の車の修理を請け負っている業者によると若山容疑者は磐越道での事故を起こす前、2週間で少なくとも3回の事故を起こしていたため、免許の返納をすすめていたといいます。
【若山容疑者の車の修理業者】
「自分の車を2,3回ぶつけても私が代車を貸してあげた、その代車もまたぶつけて来ますので、実際3台自分の車の事故」「1日の夜に連絡があって、免許証を返納することにしましたって若山さんから直接電話があったときはほっとしたんです、本当に」
なぜ生徒を乗せて再びハンドルを握ったのか…
警察によると若山哲夫容疑者は『体と運転に不安はなかった』と話しているといいます。
警察は若山容疑者が運転ができる状態だったのか、健康状態も含めて捜査を進めています。
