また、このシーズンは田中自身にとっても決して平坦なものではなかった。

 年末からベンチスタートが増え始め、1月31日の24節・アーセナル戦からは、国内リーグ戦で7試合にわたってベンチスタートのまま出番がない時間が続いた。プレミアリーグ挑戦1年目。試合に絡めない期間は、本人にとっても相当難しいものだったはずだ。

 だがサムライ戦士は、そこで流れを切らさなかった。継続的に先発機会が与えられていたFAカップで地道にアピールを続け、そのパフォーマンスが評価される形で、4月26日の32節・マンチェスター・ユナイテッド戦でリーグ戦の先発に復帰。そこから再びレギュラーの座を掴み返した。
 
 残り試合は2つ。ホームでのブライトン戦、そしてアウェーでのウェストハム戦を終えれば、リーズの今季は幕を閉じる。田中にとっても、プレミアリーグ挑戦1年目が終わることになる。そしてシーズン終了後には、ワールドカップという大舞台も待っている。

 トッテナム戦で田中が見せたのは、華やかなゴールやアシストではなかった。だが、走り、戻り、危険な場所を埋め、最後まで戦い続ける姿だった。リーズが残留を勝ち取ったシーズン終盤で、田中は再びピッチ上に自分の居場所を作ったのである。

 もちろん、まだあと2試合ある。シーズンの締めくくりは、まだ終わっていない。

取材・文●田嶋コウスケ

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