1日参議院の決算委員会で国民民主党の川合孝典議員が、外国人労働者の受け入れ枠の問題を取り上げた

【映像】高市総理の答え(実際の様子)

 川合議員は「外国人との共生社会の実現に向けてさまざまな取り組みを進めていらっしゃる、また今後、来年以降育成就労制度が導入されることもあり、いわゆる外国人の受け入れの総枠をきちんと決めたうえで、計画的に人材育成目的で外国人を受け入れるということで分野別の受け入れ人員も決めて、さまざまな手続きを今進めていらっしゃることは承知しております」と述べた。

 そして、業種別に外国人の受け入れ枠を決めたことに関しては「すでに2029年3月までの受け入れ枠が今年の4月の時点でもう埋まってしまった分野があります。外食分野ということですが、複数年で総枠の管理を行うことだけではなく、単年度での新規入国者と、在留期間が切れて出国する方と。ここのバランスもとった上で単年度での出入りの管理もきちんと行わないと少なくとも理論上、外食分野に関してはこの4月で定員を満たしたことになりますから3年間は採用受け入れがないことになると、人材育成という意味での継続性が失われてしまうのではないのか」と問題視し、受け入れ枠の管理のあり方について総理の見解を求めた。

 これに対して高市早苗総理大臣はまず「出入国管理及び難民認定法等の規定に基づいて定められた特定技能制度、育成就労制度の基本方針では各産業分野における受け入れ見込み数は5年ごとに設定して、大きな経済状況の変化が生じない限りはこれを受け入れ上限として運用することにしています」と述べ「これは有効求人倍率、また雇用動向調査などの客観的な指標により、我が国の雇用市場、その他経済社会情勢に与える影響などを予測しながら中長期的に上限の運用を図るという考えに基づくものでございます」と説明した。

 そして「5年単位の受け入れ上限の中で、さらに1年ごとにも受け入れ上限数を設定すべきではないかというご意見だと思うのですが、受け入れ企業などが一定の予見可能性を持って受け入れを計画することができますので、メリットはあります」と述べた。

 一方で「特定の年に申請が集中しましたら、その年の受け入れの上限数に容易に達してしまいますので、かえって企業や外国人材を含む制度利用者に混乱が生じかねないこと、それから受け入れ上限数の配分についてさまざまなご意見があり得るため、1年単位での設定というのが必ずしも容易ではないこと、それから帰国者数なども勘案した在留者の総数の管理を短期間で行う必要があり、行政事務としても非常に煩雑になることといった課題もあるということはご理解いただきたいと思います」と回答。

 さらに「この制度について各分野に特有の事情を丁寧に把握しながら運用を図っていくことが重要なことはよくわかっています。これは企業などを含む制度利用者と意思疎通を図りながら、適切な運用に努めてまいりたいと存じます」と述べた。

  これに川合議員は「受け入れ人数を増やしてくださいと私は申し上げているわけではなく、作った制度がいかに円滑に運用されるように知恵を絞るのかという点でご指摘をさせていただいています」と述べた。その上で「問題視しましたのは、受け入れを止める2週間ほど前に急に『ボツボツ止めます』と言って、ピタッと止まったのが今年の4月の13日。その時点で送り出し国ではすでに研修が終わって、日本に渡ってきて内定まで決まっている人たちまで、そこで止まってしまっているわけですね。そういう状態になってしまいますと当然のことながら送り出し国の政府やこれから日本を目指して働きに行きたい、来ようと思っている方々の信頼を失うことにつながってしまう。すでに研修やってお金も払ってさまざまな手続きのための費用も出してということをやっている状態の中で止まったんです。こういうことがあるようでは世界から信頼される国、目指したい国としての日本を考えたときに、日本の事情だけで入れたり止めたりということを軽々にやってしまうことは、中長期的な優秀な人材の確保を考える上では非常にマイナスになるんじゃないのかと思ったのでこの問題の指摘をさせていただいたということであります」と説明した。

 そして「各分野別にきちんと調整や考え方の整理を行った上で受け入れをやるのが育成就労制度移行にあたってのルールとしてあるが、実際にはなかなかうまくいっていない。今回、外食分野が問題になっていますけど、来年には建設業、それから食品製造業、介護でも来年には定員に達するといわれているんです。今のうちにこの問題にきちんと対処する必要があるということだけ指摘させていただきます」と主張し、次の質問へ移った。(ABEMA NEWS)