「実は私、公園に停めないようにお願いをしたんですが、〇〇さん(※ボスママの名前)から、自転車のマナーに厳しいですねって言われて、無視されました!」

 この一言で先生は激昂。

「今度、公園に自転車を停めたら、辞めてもらいますからね!!」

 先生の金切り声がスタジオに響き渡った。それから1ヶ月後。気まずくなったのか、ボスママの娘はダンスを辞めてしまい、グループも自然消滅してしまった。

◆元ボスママグループのママから聞いた事実

 それから半年後、ダンス教室の発表会後の打ち上げで、筆者は元ボスママグループの1人からこんなことを打ち明けられた。

「〇〇さん(※ボスママ)は何でも仕切りたがって、すごく強引で……。公園に停めるのも『怒られるよ〜』ってみんなで言ってたんですが、『公園はみんなのものだから大丈夫』と言って、みんなで公園に停めようって。でも、谷本さんがみんなの前で言ってくれたお陰で、あの人が辞めることになったじゃないですか。だから、みんな感謝してますし、自転車乗ってるときに怒鳴りつけたんですよね。もう、みんなスカッとしたって言ってますよ」

 自転車のマナーをきっかけに、ママたちの人間関係も改善させることになるとは……。なんとも恥ずかしいやら嬉しいやら、複雑な気持ちになってしまった。マナー違反に対して毅然とした態度で臨むことの大切さを改めて思い知らされた一件であった。

文/谷本ススム

【谷本ススム】
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター