川崎のACLE準優勝を支えたスタッフの“裏”体験記。クラブワールドカップに通じるアジアを勝ち抜くためのヒントとは
その第1回大会は様々な課題も生じたが、ブラジルのフルミネンセやサウジアラビアのアル・ヒラルの奮闘も注目された。一方、浦和は残念ながらグループステージ3戦全敗で敗退。それでも今後、日本クラブが目指すべき舞台であり、2029年の次回大会に辿り着くには、現行の32チーム制が維持された場合、アジアに割り振られる4つの出場枠を手にする必要がある。
それだけにより重要度が増したACLEだが、新フォーマットとなった第1回大会の決勝でアル・アハリに惜しくも敗れたのが川崎フロンターレだった。そこで、前文が長くなったが、今回は備忘録の意味も込めて、川崎を裏で支えたスタッフや、主力選手たちの声をもとにACLEの戦い方を改めて探る。第1弾は、長年、チームマネージャーとしてクラブを支え、現在はチームダイレクターの肩書を持つ清水泰博氏に登場してもらった(第1回/全3回/本文内敬称略)。
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「今はダイレクターとして一歩引いてチームに関わる立場になりましたが、それまでは長年、マネージャー、主務として遠征を含めて常にチームに帯同してサポートしてきました。今年は立場上、アウェーの試合には行っておらず、現場は小林(映登マネージャー)らに任せている形ですね。
ただ今回のACLエリートに関してはそれまでの経験もありましたし、チームはシーズンを戦っていたので、僕らが別動隊のような形で準備を進めていました。現地の下見に行ったり、移動手段を整えたり、空港からの経路の確保など、様々な下準備ですね」
2024年9月にスタートした第1回のACLエリートは、これまでの方式とは異なり、東西の各12チームがリーグステージを戦い(各クラブがホーム4試合、アウェー4試合を戦う)上位8チームが決勝トーナメントに進出。ラウンド16も東西に分かれて戦い(ホーム&アウェー形式)、準々決勝以降は一発勝負のトーナメント戦がサウジアラビアで集中開催される形なった。
難易度が増した大会で川崎はどんな準備を行ない、どんなことに苦心してきたのか。その秘密を探るべく、清水の下を訪れたが、答えはやや予想と異なるものだった。
「苦労したこと? うーん、正直に言うとこれといったものがすぐに思い付かないんですよね。いや、特に集中開催となったサウジアラビアに行ったあとも、各々、担当者のなかで何かはあったはずです。でもパッと出てこないってことは、その場で臨機応変に対応できたということだと思います。これまで何度もACLに挑戦させてもらったこともあって、トラブルが起これば、その場でなんとかするしかないと考えていました。だから、それが上手く活きたのかなと」
アジアの戦いと言えばトラブルの連続。今大会も急なレギュレーション変更に憤りを覚えた人もいるだろう。それでも文句を言っても始まらない。冷静に対応できたのは、これまでチームのために身を削るようにしてきた努力、経験の積み重ねがあったからこそだろう。
