エメリ監督が久保をピッチに送り込んだのは89分だった。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

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 現地時間11月21日に開催されたラ・リーガ第10節で、暫定2位のビジャレアルは同4位のレアル・マドリーとホームで対戦。開始2分にいきなり先制を許すと、その後は王者の堅守に苦しんだものの、76分にジェラール・モレーノがPKを決めて、1−1のドローに終わった。

“保有元”のマドリーとの対戦ということもあって注目された久保建英は、3戦連続のベンチスタート。出番がやって来たのは試合終盤だった。92分に、GKティボー・クルトワと1対1となるビッグチャンスを迎えたものの、決勝点は奪えなかった。

 日本代表のオーストリア遠征帰りだったとはいえ、予想以上にプレータイムが短かったこともあり、試合後の記者会見でも、久保の起用法に関する質問が飛んだようだ。

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 スペイン紙『AS』によれば、「クボを88分から投入するという決断に、マドリーの選手であることが影響したか」という問いに対し、「質問の意味が分からない」と不快感を露わにし、こう続けている。

「彼はビジャレアルと契約している選手であり、マドリーではなく我々の利益のために起用する。彼には満足しているし、途中出場の選手たちの貢献は素晴らしかった。クボには最後に勝利を呼ぶ込むチャンスがあった」

 久保に5分ほどしか時間を与えなかったことで、エメリ監督は再びマドリー寄りのメディアからは批判を浴びている。だが、61分の3枚替えで流れを引き寄せ、その際に投入したサミュエル・チュクウェゼが同点となるPKを奪取するなど、采配はむしろ見事だった。にもかかわらず、毎試合のようにこの19歳の起用法に注文をつけられることに辟易としているのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部