関係のない家に踏み込んだ保安官代理(画像は『ABC13 Houston 2020年9月10日付「FAMILY STARTLED BY DEPUTIES SERVING WARRANT AT WRONG HOUSE」』のスクリーンショット)

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アメリカでは警察官の誤った行動が次々と取りざたされているが、このほど逮捕状を持った保安官代理が容疑者の家ではなく別の家に踏み込んで住民を驚愕させた。『ABC13 Houston』『Inside Edition』などが伝えている。

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米テキサス州ハリス郡に住むルイス・ロドリゲスさん(Louis Rodriguez)一家は今月1日、突然の訪問者によって震え上がることとなった。ルイスさんは当時、妻と息子と娘の4人で娘の15歳の誕生日を自宅で祝っていた。

しかし突然、玄関のドアをノックする者が現れた。訪問者はハリス郡保安官事務所の保安官代理だと名乗り、逮捕状を持ち「“カーティス・ロジャース(Curtis Rogers)”という男に用がある」とドアの向こうから発していた。

実はルイスさん、かつてヒューストン警察の警察官だったこともあり、彼らが本当の保安官代理なのか訝しんですぐにドアを開けることはしなかった。またルイスさんの息子は、動画を撮影しながらドアの外に向かって「ここにはカーティス・ロジャースという男は住んでいません。あなたは家を間違えていますよ!」と叫んだ。

だが保安官代理は聞く耳を持たず、「君がドアを開けるか、我々が開けて中に入るか、どっちでも構わないんだぞ」と返してきた。ルイスさんは息子に「ドアは開けないほうがいい」と忠告した。

その直後に外からバッテリング・ラム(破城槌)でドアを突く大きな音がして勢いよくドアが開き、数人の保安官代理が家の中に踏み込んできた。

そして外へ出るよう指示してきたため、ルイスさんは身の危険を感じて即座に両手をあげて外に出た。そして動画を撮影していた息子にも撮影を止めて外へ出るよう指示した。

2人は保安官代理に手荒に外へと連れ出されたが、その直後に彼らは家を間違えたことに気づいたようだ。家の前でルイスさんは「だから言ったじゃないか! そんな男はここに住んでいないって!」と声を荒らげて保安官代理らに訴えた。彼らは道路を挟んだ向かい側の家と間違えてルイスさん宅に踏み込んでしまったのだ。

その後、ハリス郡保安官事務所では家を間違えたことについて謝罪を述べ、破損してしまったドアの修理交換の手配をしたと声明を出している。また現場にいた保安官代理らも深く反省しており、彼らについては同保安官事務所が調査中とのことだ。

一方のルイスさんは「彼らが家の中で銃を発砲し、家族の誰かを射殺してしまうのではないかと心配していました」と当時を振り返っている。保安官代理らの手荒な行為によって腕に切り傷と痣が残ったルイスさんは、今回の件について訴訟を起こす予定でいるとのことだ。

画像は『ABC13 Houston 2020年9月10日付「FAMILY STARTLED BY DEPUTIES SERVING WARRANT AT WRONG HOUSE」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)