韓国代表ユニに「リポD」広告があって問題視。「韓国野球の威厳が地に落ちた」とも

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WBSCプレミアに挑む野球韓国代表チームがユニフォームに日本語で書かれた『リポビダンD』広告パッチを袖に付着していることが問題視されている。

韓国野球委員会(KBO)が改善に向けて最善を尽くしているが、資本の論理がまず先なので変更するかどうかは不透明だ。

2020年東京五輪の本大会進出を狙う野球韓国代表は、本大会への出場切符がかかったプレミア12を準備するため、11月1日、プエルトリコ代表と強化試合を行った。 試合は4-0で韓国が勝利したが、以前になかった広告が韓国代表ユニフォームにあり、注目を集めた。

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当初支給されたユニフォームには、KBOが独自契約した「シェル ・ヒリックス エンジンオイル」の広告だけが付着していた。 

ただでさえ、野球韓国代表のユニフォーム会社が日系企業のデサントであることから不適切だという議論が起きている今日この頃だ。

デサントは韓日関係が冷え込む前にいわゆる救援投手として代表チームへの支援を約束した。2013年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)までユニフォームスポンサーだったナイキとの契約が終わったため、登場したのがデサントだ。

デサントとは2021年までユニフォームスポンサー契約が締結されている。 他のスポンサーを探すのも難しい状況なので、KBOだけでなく大韓野球ソフトボール協会(KBSA)も手をこまねいているしかないのが実情だ。

そんな中、韓国代表ユニフォームの右袖にカタカナで「リポビタンD」の文字が取り付けられた。

リポビタンDは、日本の大正製薬が開発した滋養強壮飲料だ。韓国では、東亜製薬が販売しているバッカスと商標や味が似ていて論争が巻き起こった飲料だ。

なぜ韓国代表ユニに日本語広告?

なぜ今回、日本企業が作った飲料広告を日本語そのままに韓国代表チームのユニフォームにパッチで貼り付けられているのか。

KBOは「世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が、プレミア12のユニホームパッチの広告権をグローバル広告代理店に販売した。 その広告代理店が12ヵ国の代表ユニフォームに付着するパッチを販売したが、その広告権を日本企業に購入をした。リポビタンDのパッチはこの一環」と説明した。 

つまり、WBSCプレミア12が始まると、予選ラウンドに参加する12カ国はいずれも当該広告をパッチで付着するということだ。 実際、この日の強化試合の相手となったプエルトリコ代表も同じ広告をつけていた。

国際大会は大会組織委員会が開催を成功させるために、スポンサー企業を募集する。スポンサー企業が享受できる最大の効果は、広告を通じた企業イメージの露出だ。

サッカーのワールドカップやオリンピックなど、世界的スポーツイベントがグローバル企業の広告競争となる理由もここにある。

韓日関係をあまり気にしないWBSCと、巨額を投じて広告権を買い入れた日本企業が、韓国人の情緒を考慮して広告変更することは考えにくい。国際市場経済は資本論理が支配する。日本語の広告パッチも、KBOが仲裁に乗り出したからといって変わる可能性は低いだろう。