記者会見中、涙をぬぐう田中史朗(中央)【写真:荒川祐史】

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冒頭でジョセフHCの発言中から涙、次世代に期待「僕とかはおっさんなので…」

 ラグビー日本代表が、ワールドカップ(W杯)準々決勝、南アフリカ戦での敗戦から一夜明けた21日、都内で記者会見。リーチ・マイケル主将ら代表31人が揃った。ベテランの田中史朗は会見冒頭、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)が喋っている段階から号泣。「僕自身、誇りに思える代表だった」と語り、次世代に思いを託した。

 冒頭から感情が堪えきれなかった。登壇し、ジョセフHC、リーチ主将が最初に挨拶。すると、檀上の右側で目元を押さえる男が……。田中だった。涙もろいとして知られるベテランはもう泣いていた。会見の最後になって、ラグビー界の今後に対する思いを問われると、熱く語り始めた。

「2011年から代表というものが強くなった。ファンの方々も応援してくれる環境になった」と振り返った上で「一回で優勝を取れるような大会じゃない。みんながもっともっと努力して……。僕とかトンプソンはおっさんなので、これからの代表は厳しいかもしれないけど、ここには若くていい選手いる。これから日本はもっともっと期待できる人材がいっぱいいる。もっともっと皆さんに夢と希望を与えられるチームになってくれる」と思いを託した。

 すると、ここで「……質問なんでしたっけ? 長くしゃべりすぎて」と苦笑い。「今日、来ていただいている記者、ファンの方々に継続して2023年に来てもらえるように普及活動をしなきゃいけないし。日本の国として継続して日本のラグビーを強くしないなといけないなと思う。日本のラグビーすべて学生、子供、トップリーガー、代表すべてコネクトできて強くなれば、ベスト4も夢ではない」と語り、日本全体が「ONE TEAM」になることを求めた。

 最後は「僕自身、誇りに思える代表だった。もっともっと夢と希望を与えられる代表になると思う。これからも日本代表をよろしくお願いします」と笑顔で語り、大きな拍手を浴びていた。(THE ANSWER編集部)