リーガに所属する日本人選手の左からMF乾、MF久保、MF安部、MF柴崎【写真:Getty Images】

写真拡大

きっかけには乾貴士の名前を挙げ、所属3クラブでの例を紹介

 今シーズン、日本で最も注目が集まるのは「ラ・リーガ」ことスペインのリーガ・エスパニョーラだろう。

 MF乾貴士、MF柴崎岳という日本代表クラスの選手に加え、レアル・マドリードにはMF久保建英、バルセロナにはMF安部裕葵という若きアタッカーが加わった。スペイン紙「エル・パイス」がサッカー的なつながりを強める、両国のここ数年間について紹介している。

「なぜ日本に? 中国、インドや東南アジア諸国ではイングランドのプレミアリーグがリーガ以上に人気で、日本こそリーガにとって唯一無二のアジア市場だからだ」

 記事ではリーガ側が日本をアジア市場のメーンターゲットとして見ていることをこう説明する。また「今夏に東京と神戸で2つの親善試合を行うバルセロナの場合、彼らのユニフォームの胸スポンサーである楽天のスポンサーとしての価値を上げている」と、バルサのスポンサーである楽天についても触れている。

 そしてこの“日本ブーム”となったきっかけとして挙げられているのは、乾の名前だ。彼の所属したクラブを列記しつつ、このように紹介されている。

「日本人サッカー選手を保有することにおけるピッチ内外の利点は、タカシ・イヌイがエイバルに所属していた3年間によって示されている。バスクのクラブは彼を国際的な立場に置き、日本企業との接点を持つ機会を得たからだ。また日本ではバルサとレアルに次ぎ、エイバルが3番目に見られたクラブにもなった。昨夏のベティスの入団会見は東京のスペイン大使館で行われたし、アラベスは鹿児島ユナイテッドFCというクラブと提携を結んでいるのだ」

 記事では明記されていないものの、ヴィッセル神戸にMFアンドレス・イニエスタやFWダビド・ビジャ、サガン鳥栖にFWフェルナンド・トーレスやFWイサック・クエンカら、バルサやアトレチコ・マドリードなどにゆかりある選手が加入していることも大きいだろう。日本とスペインの結びつきは、久保と安部の参戦によってさらに強まるのか――。興味深いところだ。(Football ZONE web編集部)