シベールの店舗

写真拡大

「ラスクフランス」に代わるヒット商品が生み出せず、売り上げが減少していた

(株)シベール(TDB企業コード:160091313、資本金4億8835万5000円、山形県山形市蔵王松ケ丘2-1-3、代表黒木誠司氏、従業員167名)は、1月17日に山形地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は粟澤方智弁護士(東京都中央区京橋1-2-5、奥野総合法律事務所・外国法共同事業、電話03-3274-3805)。監督委員には田中暁弁護士(山形県山形市相生町5-25、弁護士法人あかつき佐藤欣哉法律事務所、電話023-632-2070)が選任されている。

 当社は、1966年(昭和41年)に創業、1970年(昭和45年)10月に法人改組した洋菓子・パン製造、同小売およびレストラン経営業者。 当初は山形市と仙台市での展開であったが、フランスパンを味付けして焼いた「ラスクフランス」がヒット商品となり、全国的な知名度を有することとなった。 その後、2005年7月にはJASDAQ上場を果たし、レストランやそば店の経営にも進出、ピークとなる2008年8月期には年売上高約44億5300万 円を計上していた。

 しかし、贈答習慣の変化や競合商品が出現したことで、主力の「ラスクフランス」の販売環境が悪化。加えて、「ラスクフランス」に代わるヒッ ト商品が生み出せなかったことから、2018年8月期の年売上高は約26億7000万円に減少、2016年8月期から3期連続での赤字を余儀なくされていた。

 今期に入っても採算性の改善が進まないなか、2019年1月の借入金返済のメドが立たなかったことから自力での再建を断念、今般の措置となった。

 現在、スポンサーの選定に向けて1社と協議中である。

 負債は約19億6500万円。

 なお、債権者集会を1月21日(月)午後2時より大手門パルズ3階「霞城」にて開催予定。