東京都西部に位置する日野市。立川市と八王子市に挟まれ、中央線の日野駅と豊田駅を擁するのどかな地域だ。そんな日野市にある豊田駅から、八王子駅方面へ向かう途中、1枚の看板が目に入る。

「西豊田駅早期実現を!」

なぜか「早期」の文字は小さい(Wikimedia Commonsより・根川孝太郎 (Kotaro Negawa)氏撮影)

日野市出身のJタウンネット記者は小さいころからこの看板を見ていたのだが、一向に西豊田駅が誕生する気配もないまま、私もいつの間にか大人になってしまった。

はて、実際のところ「西豊田駅」が実現するめどは立っているのだろうか。日野市役所まちづくり部都市計画課に話を聞いてみた。

誘致活動は1997年にさかのぼる

同課担当者は2018年2月22日のJタウンネットの取材に対し、

「現状、誘致実現の見通しは立っていません」

という。

担当者によれば、西豊田駅の誘致運動の歴史は、住民などの要望を受け、日野市役所に「西豊田駅誘致事業推進本部」が設置された1997年にさかのぼるという。市内にある「西平山」地域の区画整理に伴うもので、その背景には豊田駅〜八王子駅間の距離が長いことや、誘致により西平山地域の住民や企業の利便性向上、新たな住民の呼び込みを図る狙いがあったと語る。

「当時は市長がJRや国土交通省などに対して要望書を出すなど積極的な誘致運動を行っていました。ただ、JRや国土交通省が駅を作る、というケースは今や少なく、各自治体が資金を調達して実現するケースがほとんどです」

という。さらに、

「仮に資金の調達が出来ても、八王子市民の方や、高尾以西の上野原駅や相模湖駅の利用者からすれば、西豊田駅の存在は時間のロスにもなりますし、そういった理解を得る必要もあります。中央線の複々線化などが実現すればそういったロスも無くせると考えられますが、沿線自治体と行っている働きかけも形になっていないのが現状です」

とし、「駅候補地周辺の人口も大幅に増えていない中で、正直なところ、先が見えない状況です」と語った。